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2009年11月28日

11月28日 【なぜ、今バイオマスなのか(6)バイオ燃料】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



地球温暖化、化石燃料の枯渇からどうしても新エネルギー、再生可能エネルギーの
利活用を急がねばならない。
だが、エネルギー使用の現状からは化石燃料に頼らざるを得ない。
原子力はCO2排出は少ないのだが放射性の危険がある核を取り扱う以上ウラン濃縮、
そして使用後の廃棄物処理に問題、特に安全性に課題が残る。
又、国内で核燃料サイクルのためのMOX燃料を作り出すことに成功していない。
石炭火力はガス化、排熱利用等で30%は効率アップが現実化しその上、木材燃料を
石炭を混焼する発電所が増加している。CO2削減効果は上がるだろう。
だが、化石燃料を使用する以上CO2削減課題の根本的解決ではない。







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新エネルギーの中で3大エネルギーの二つ太陽光、風力によるエネルギーは
どうしても天候に左右され稼働率がもうひとつのバイオマスエネルギーと
比較すると落ちる。
太陽光発電補助は今回の事業仕分けで見直しとなったが今後の行方は
どうなるかは不明だ。
又、風力は周辺への低周波数による健康被害の課題が残る。

これからはバイオマスについておさらいしながら探求していきたい。


バイオマスとは


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バイオマスの種類としては大きく3つの種類に分けられる。


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カーボンニュートラルとは直訳すればカーボンは炭素、ニュートラルは中立なので
「環境中の炭素循環量に対して中立」となる。
石油などの化石燃料を燃焼させると、大気中のCO2が増加する。
しかし、バイオマス由来の炭素は、もともと大気中のCO2を植物が光合成により
固定したものなので、燃料などによりCO2が発生しても、大気中CO2の実質的な
増加ではないというこだ。


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バイオマスと光合成の関係を化学式であらわす場合例として燃焼の場合を記す。
1)光合成とバイオマス
大気中のCO2+地中H20⇒光合成(植物)⇒大気CO2+バイオマスCH20
2)燃料とバイオマス
大気CO2+バイオマスCH20⇒燃焼⇒大気中のCO2+地中H20(雨)


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カーボンニュートラル定義の固定された炭素Cの循環の様子の図が下記の通り。


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バイオ燃料とは

ではバイオマスの利活用で最も注目されているバイオ燃料とは一体なんか。
バイオ燃料とはその名の通りバイオマスを原材料として作られる燃料のことだ。
それは化石由来の資源であるガソリンや軽油を代替することで、地球温暖化に
繋がる温室効果ガス二酸化炭素の発生抑制そして化石燃料枯渇問題の
解決に対し当然ながら期待されている。


バイオ燃料の種類

バイオ燃料は固体燃料、液体燃料そして気体燃料の3つに分類できる。
よく見聞きするのに液体燃料がありそれは 1)バイオエタノール(ガソリン代替)、
と 2)バイオディーゼル燃料(軽油代替)の2種類だ。

1)バイオエタノール
バイオエタノールの製造方法は基本的にお酒と同じだ。
さとうきびなどの糖質や米、さつまいも等のでんぷん質作物を原料に、これらを糖化・発酵させ、
濃度99.5%以上の無水エタノールまで蒸留して作られる。
また、稲わらや廃材などのセルロース系の原料から、エタノールを製造することも技術的には
可能となっている。だが、セルロース系原料からの糖化はでんぷん質原料よりも技術的には
難しく、硫酸による加水分解を利用した手法が主流だ。現状は実用化のための低コスト化に
向けた技術開発がまだまだ必要な段階だ。


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2)バイオディーゼル燃料
バイオディーゼル燃料の代表的な製造方法として、廃食用油を原料として粘性や引火点を
低くするためにエステル化(アルカリ触媒とメタノールを混合)させて作る「アルカリ触媒法」が
ある。この方法が工業プロセスの完成度、品質の確保そして安価にできることからて主流と
なっている。
他にも「酸触媒法」「酸素法」「超臨界法」「超音波法」などがある。
又、菜種油、ひまわり油等の油糧作物からの直接製造は、コスト面での実現化が難しく
国内では殆ど行われてはいないらしい。


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その他にも様々な燃料はある。
バイオガス、セルロール由来燃料、木質燃料、畜ふん燃料、汚泥燃料、パルプ黒液燃料
等がある。
弊社では乾燥機を製作しておりそれに伴い木質そして汚泥燃料に注目している。


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バイオエタノールの問題

バイオエタノールの原料となるサトウキビあるいはトウモロコシは本来食料の
はずだ。世界規模でこの両者原料での燃料を使用するとなると当然食料飢餓の
問題が起こる。
又、生産コストが高く1リットルの燃料を作るのに倍の2リットルの燃料が必要だと
一時期言われていた。
食料飢餓と燃料エネルギー収支の問題は今後の大きな課題だと言える。

他に、国際政治的な観点からのコラムがあります。
ご興味がある方はクリックの上お読みください。
「8億台の車を走らせて8億人を飢えさせる バイオエタノール燃料という名の怪物」



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注目する木質バイオマス

新エネルギーの中のバイオマスでも最も注目したいのが木質である。
木材を原料として使用する場合食料問題は全くない上、間伐材、林地残材を使用するだけで
森林保全、森林保護になる。これは林業活性化にもつながる
又、木質の燃焼効率は非常によく燃料製作時の必要燃料がエタノールと比較しても
少なくて済む。
今後注目している木質バイオマスについて探求していくつもりだ。


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今シリーズ次回へ続く。


参照及び出典サイト
「九州におけるバイオ燃料製造の現状」
バイオマス燃料製造技術の開発と利活用の推進


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2009.11.28 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月24日

11月24日 【なぜ、今バイオマスなのか(5)バイオマスの利用】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



現状日本のエネルギー自給率は原子力も原料のウランを輸入に頼るため
2006年度は何と4%程度だ。(前回の今ブログ内容ご参照ください。)
今後、現在の1次エネルギーの殆どを占める化石燃料に頼ることは
CO2温室効果ガス排出による地球温暖化そして枯渇の問題により
更に難しくなる。
当然、今後のエネルギーの供給は新エネルギー、再生可能エネルギーの
利活用が必要不可欠だ。
これらのエネルギーは化石燃料使用せずに自然の太陽エネルギー
を利用したエネルギーでありをそれを存分に使いエネルギー自給率を
上げることは重要な差し迫った課題とも言える。
化石燃料を使用しない再生可能エネルギーの中でバイオマス利活用は
1)地球温暖化の防止。2)循環型社会の形成。3)新たなる産業の育成。
そして4)一次産業の活性化に繋がると信じて疑わない。


新エネルギー及び再生可能エネルギーの定義については
今ブログ前回内容をご覧下さい。



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太陽エネルギー利用形態


太陽エネルギーの利用形態には様々ある。
バイオマスに限れば太陽の光エネルギーを利用したものであり
用途としては燃料として使用される場合は貯蓄性、可搬性に優れている。

又、燃料としてのバイオマスについては、化石燃料と対比する意味で
「生きた燃料 biofuel」と呼ばれることがある。
「生物燃料」といってもいい。石油や石炭は、太古の昔に生育していた
樹木や藻類が地中に埋もれて化石化したものだ。
また、現在たっている樹木を切り倒して同じような条件のもとに
何百万年も放置すれば化石燃料になるだろう。
両者がともに燃料として有用なのは、太古または数十年前に
太陽が放射したエネルギーをしっかり貯め込んでいるからである。


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再生可能エネルギー

再生可能エネルギーとはその名の通り、再生が可能なエネルギーのことだ。
常に一定量地球に降り注ぐ太陽のエネルギーを利用したものだ。
一定期間に供給されるエネルギーは限定されるが、地球は半永久的に
太陽エネルギーの恩恵を受けるため利用も半永久的にできる。
枯渇する化石燃料とは異なる大きな特徴だと言える。
バイオマスは一時的に太陽エネルギーを貯めたものであるから、
再生エネルギーとして考えられる。



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再生可能エネルギーは様々あるがそのエネルギーの形態、
使用用途としては電力だ。
だが、バイオマスは電力、燃料そして化学品と使用用途は
電力のみに限られない。



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再生可能3大エネルギーでの稼働率で最も効率が良いのはバイオマスだ。
例えば発電で話を進めると、バイオマス発電が太陽発電及び風力発電と
大きく異なるのは稼動率だ。
前者2つの発電方式はその性質上、天候に左右され、稼動時間が制限される。
しかし、バイオマス発電は天候に左右されず常時発電が可能なため、
稼働率が前2者に比べ格段に高い。
稼働率が高ければ投資額に対する発電量は大きくなり、バイオマス発電は
他の2方式と比べ、投資単価に対する年間発電量が大きいと言える。
これは、バイオマス発電が安い費用である程度まとまった量を供給することが
できることを表している。



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エネルギー自給を高めるには太陽光、風力、バイオマス等ひとつの方法に
頼るのではなく様々な方法を利活用するべきであろう。
それぞれに特徴があり当然長所、短所もある。
木質バイオマス分野では弊社の木材チップ乾燥機「木材乾くん」が少しでも
お役に立てれば。

今シリーズ次回へ続く。

参照及び出典サイト
バイオマス燃料製造技術の開発と利活用の推進

木質バイオマスって?


再生可能エネルギー、新エネルギーって何?


新しい発電方式「木質バイオマス」の可能性




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2009.11.24 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月20日

11月20日 【なぜ、今バイオマスなのか(4)化石燃料枯渇】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



今回はエネルギー供給について記したい。
当然化石燃料枯渇と言う問題に突き当たる。
それに今後のエネルギーをであればどうしても原子力発電については
現実問題として真っ先に記しておく必要があるであろう。
そして新エネルギー、本題の木質バイオマスを探求していきたいと思う。
しかし、なかなか主役へたどり着けない。
又、殆どが抜粋記事である旨お許し下さい。





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日本のエネルギー供給

日本の高度経済成長をエネルギー面で支えたのは、以前の石炭に代わって
大量に安価で供給されるようになった石油だ。
石油を大量に輸入し、1973年度にはエネルギー供給の77%を頼っていた。
1973年の第一次石油ショックによって、原油価格の高騰と石油供給途絶の
脅威を経験した。
それ以降エネルギー供給を安定化させるため、石油依存度を低減させ、
原子力や天然ガスなどを導入した。
その後、再び原油価格が大幅に高騰した1979年の第二次石油ショック後は
原子力や新エネルギーの開発・導入も加速させた。
現在の石油依存度は47.1%(LPガスを含む)だが、第一次石油ショック
当時の77%と比べると、かなり低減している。
しかし、天然ガス、石炭の依存度も依然高く、化石燃料全体の依存度は
82.7%と極めて高い水準を維持している。



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石油や石炭などの一次エネルギーは、その半分近くが二次エネルギーである
電力に転換される。
一次エネルギー総供給のうち発電に用いられる割合(電力化率)は、
1970年度には27.8%であったものが、2006年度では42.7%に達してる。
発電の分野では、石油から代替が大きく進み、2007年度では、原子力が25.6%、
石炭が25.3%、天然ガスが27.4%と主力を占めている。



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日本のエネルギー自給

一次エネルギーのうち、自国内で確保できる比率をエネルギー自給率と言う。
日本はかつて国産石炭や水力などの国内天然資源エネルギーの活用により、
1960年には約6割の自給率を達成していた。
しかし、その後の高度経済成長の下で安価な石油が大量に供給され、
石炭から石油への燃料転換が進み、石油が大量に輸入されるとともに、
石炭も輸入中心へと移行したこと等から、エネルギー自給率は大幅に
低下した。
更に石油ショック以降に導入された天然ガスや原子力の燃料となる
ウランについてもほぼ全量が海外から輸入されているため、
2006年のエネルギー自給率は水力等わずか4%だ。
これは、低いと言われる日本の食料自給率(カロリーベース)40%と比較しても、
大幅に低い水準となっており、また諸外国と比べても低くなっている。
なお、原子力の燃料となるウランは、一度輸入すると長期間使うことができる。
原子力を準国産エネルギーと考えることがで、この考え方によれば、
エネルギー自給率は2006年には約19%となる。
だが、これでもエネルギー自給率は低いと言える。



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石油のほぼ全量を輸入する日本では、原油の安定的な供給を図るため、
油田等の探鉱や開発を行う権利を有する自主開発原油の確保に向けた
取組を進めてきた。
この結果、我が国の自主開発原油の比率は、1973年度の約8%から
2007年度の約19%と倍増したが、諸外国に比べると依然として
大きく立ち遅れた状況にある。



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世界のエネルギー供給

2030年には世界のエネルギー消費量は現在の1.5倍に達する見込みであり、
その増加分の約半分はアジアによるものとされる。
世界でも特に中国、インドなどの新興国は、今後の経済成長に伴い
石油や石炭、天然ガスといった化石燃料の需要がますます大きくなると
予想されている。
他方、世界のエネルギー供給可能量(可採年数)は現在の消費ペースを
前提として石炭は133年分と見込まれる反面、石油は42年、天然ガスは60年と
見込まれている。化石燃料は限りある資源だ。



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最も需要量の大きい石油については、第二次石油ショック以降の価格下落等
を背景に産油国における開発投資が停滞した。
需要に見合った供給力の確保の懸念は一部残されている。
又、石油は政情の不安定な中東地域に偏在している。
需要の見通し通り石油需要が増え、世界中が中東からの輸入により
多くを頼ることになれば、世界のエネルギー全体が中東の政情に
大きな影響を受けることになる。
又、石油や天然ガスの供給が需要を下回れば、エネルギー価格が
高騰するとともに、必要な資源を確保することが困難になる可能性がある。
特に、国内に資源が乏しく、エネルギーの大部分を海外の化石燃料に
依存している日本は、世界のエネルギー情勢の変化に大きく影響される。
アジアを中心とするエネルギー需要の急増、国際エネルギー市場の構造変化
など日本のエネルギー供給は問題点を抱えている。



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原子力発電

原子力は発電過程においては二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーだ。
又、1979年の米国スリーマイルアイランド原子力発電所事故、
1986年の旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所事故等を契機に、米国その他の国々に
おいても、原子力発電所の建設が停滞した状況がこれまで続いていた。
近年になって、地球温暖化対策やエネルギー安定供給等の観点から、
世界各国で原子力発電所の新増設が見られるようになっている。
世界的な原子力低迷の時代においても着実な原子炉建設を続けてきた日本は、
その経験から原子炉製造技術や原子力発電所建設についての高い能力を獲得し、
世界の主要な原子力産業グループの中心的な立場を占めている。



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だが原子力発電は核分裂により発電するための資源ウランが必要だ。
ウラン資源を安定的に確保するためには、多様な国の鉱山権益を取得し、
自主開発をしていくことが必要となる。
又、発電するには天然ウランを濃縮する必要がある。
ここでウランについて記すと、
「天然ウランの中には、中性子が衝突すると核分裂をして
膨大な熱エネルギーを放出するウラン235と核分裂しにくいウラン238がある。
天然ウラン鉱石の中に含まれているウラン235の含有率はわずか0.7%しかなく、
このままでは原子力発電所(軽水炉)の燃料として使用することはできない。
そのため3~5%程度にまで濃縮する必要がある。これをウラン濃縮と言う。」
最近イランでのウラン濃縮施設の問題を耳にしたことはないだろうか。
このウラン濃縮により核兵器原子爆弾が作れるからだ。
ちなみに日本の広島に落とされた原子爆弾(原爆)はウラン235が使用されたが
長崎の原子爆弾(原爆)はプルトニウム239が使用された。
北朝鮮での原爆計画は黒鉛炉によるプルトニウムだとされる。

現状発電資源であるウランの濃縮施設は
Rosatom(露)、USEC(米)、AREVA(仏)、URENCO(英・蘭・独)そして中国等に
に存在する。
日本には青森に日本原燃ウラン濃縮工場がある。
このウラン濃縮については9割以上が海外の工場に頼っているのが現実だ。
濃縮の需要拡大への対応も、ウラン資源確保と併せて重要な課題だ。
もちろん日本も濃縮のための遠心分離機の技術開発等を行っている。



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原子力発電と核燃料サイクル、廃棄物処理、処分

原子力発電所で使用したウラン燃料(使用済燃料)には、まだ使える
ウランやプルトニウムといった有用な物質が残っている。
これらの有用物質を再処理、分離回収し、再利用することによって限りある
ウラン資源を有効利用することができる。
このようにウラン燃料などの核燃料をリサイクルする一連の流れを核燃料サイクルと言う。
使用済燃料を再処理し、回収したウランやプルトニウムを既存の原子力発電所
(軽水炉)で利用により、直接処分した場合に比べて、1~2割のウラン資源の
効果がある。
ここでMOX燃料について記しておく。
「原子力発電所でウラン燃料を燃焼させると、ウランの一部がプルトニウムに
生まれ変わる。
ウランには、核分裂しやすい(燃えやすい)ウラン235と、核分裂しにくい(燃えにくい)
ウラン238がある。
ウラン燃料は、濃縮により燃えやすいウラン235の割合を3~5%に高めたものだが、
この燃えやすいウラン235の代わりに、再処理工場で使用済燃料から
取り出したプルトニウムを使うのがウラン・プルトニウム混合酸化物 [Mixed OXide] 燃料、
つまりMOX燃料だ。
MOX燃料の大きさや形は、現在原子力発電所で使っているウラン燃料と全く同じだ。」
最近九州電力の原子力発電で話題になっているがこのMOX燃料を使用した事に
よるためだ。しかも日本国内では未だMOX燃料を作り出すことは成功しておらず
フランスから輸入した。
又、MOX燃料を使用した発電をプルサーマル発電と呼ぶ。



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原子力発電では核燃料サイクルとともに、廃棄物処理、処分と言う大きな課題がある。
放射性廃棄物の安全で確実な処分を行わねばならない。
放射性廃棄物は、高レベル放射性廃棄物と低レベル放射性廃棄物に大別される。
更に、低レベル放射性廃棄物は、放射性物質の種類や濃度、発生場所によって
様々な種類に分類され、管理される。
放射能レベルに応じた深度や障壁(バリア)を選び、浅地中処分、余裕深度処分、
地層処分に分けて処分が行われる。
だが、高レベル放射性廃棄物等の地層処分が必要な廃棄物については、
全国の市町村を対象に原子力発電環境整備機構(NUMO:ニューモ)が
処分候補地を公募しているのが現実だ。



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化石燃料以外のエネルギーでCO2排出が少ないのであれば原子力発電に
頼ざるを得ない面はある。
しかし、あくまでも核分裂による発電のため、資源であるウランの確保、ウラン濃縮、
発電後の放射性破棄物の処理、処分そして核兵器使用懸念の課題。
又運搬、放射能漏れ等安全性に対する危険性は拭い去れないものがある。
そこで新しいエネルギーを求めるのは当然だと言える。


新エネルギー

新エネルギーとは国の定義がある。この中にバイオマスも含まれる。
下記に抜粋します。
 「新エネルギー」とは、自然のプロセス由来で絶えず補給される太陽、風力、
バイオマス、地熱、水力などから生成される「再生可能エネルギー」のうち、
コストが高いためその普及のために支援を必要とするものを指します。

新エネルギーは、エネルギー源の多様化や低炭素社会実現に資するほか、
分散型エネルギーシステムであり地域経済の活性化への貢献も期待できる
貴重なエネルギーです。太陽光発電、バイオマス利用等は、国民一人一人が
エネルギー供給に参加する機会を与えられるものであり、地域の創意工夫を
生かすことができます。更に、太陽電池、燃料電池、蓄電池を始めとして、
大きな技術的ポテンシャルを有する分野であり、その積極的な技術開発を
進めることは、産業戦略としても重要です。



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参照及び出典サイト)経済産業省 資源エネルギー庁 日本のエネルギー2009より
参照及び出典サイト)日本原燃株式会社サイトより


次回はようやく本題のバイオマスへ入いれそうです。


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2009年11月19日

11月19日 【なぜ、今バイオマスなのか(3)エネルギー消費】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



人の生活は大量のエネルギー消費することで成り立っている。
今回はそのエネルギー消費について探っていきたい。







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一次エネルギーと二次エネルギー

現在の社会生活は実のところ大量のエネルギー資源で支えらている。
生活に欠かすことのできない電気、ガス、水道等のインフラ設備。
そして現代社会基盤である交通、運輸、通信なども全てエネルギーを
利活用している。
水資源、食品、工業製品など、あらゆる身の回りのものはその
生産過程や廃棄過程において、エネルギーを使用している。

エネルギーを生み出すための資源は、原油、液化天然ガス、石炭などの
化石資源。そして原子力発電の燃料としてのウランなどで、日本で供給される
エネルギーの約96%を海外から輸入している。
こうしたエネルギー資源を一次エネルギーと言う。
一次エネルギーは石油事業者や電力・ガス事業者などによりガソリン、
灯油、電気、都市ガス等といった使い勝手の良い二次エネルギーへ
と転換された上で消費者に供給されそれを使用し生活している。



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一次エネルギーの石油とは

日本に供給される一次エネルギーのうち、約47%は石油が占めており、
1973年の77%をピークとしてその割合は低下してきているものの、
他のエネルギー資源と比べ依然として最大のシェアがある。
又、運輸部門を中心に石油への依存度がほぼ100%である分野もある。
更に、石油の用途は他のエネルギー資源に比べ広い範囲に浸透しており
暮らし、社会にとって、石油は必要不可欠なエネルギー資源であると言える。


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参照及び出典サイト)経済産業省 資源エネルギー庁 日本のエネルギー2009より



今後のエネルギー消費

1971年と2000年の全世界のエネルギー消費を比較すると約1.8倍の伸びに
なっている。
世界各国は様々な努力は重ねてはいるものの今後を予測するとエネルギー需要は
2030年には2002年の約1.7倍になると考えられている。
今後エネルギー消費は全ての地域で増加すると予測されてはいるものの
その半分近くは先進諸国で消費するという見通しだ。



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エネルギー消費に密接な関係がある人口増加。
日本の場合は2005年をピークに減少傾向にあるのだが
世界全体ではと著しい増加傾向にあり、 2050年には最低で73億人、
多ければ100億人に達する勢いだ。
この人口増加もエネルギー消費が増え続ける要因 の一つとなっている。



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参照及び出典サイト)財団法人 新エネルギー財団 サイトより



日本のエネルギー消費

日本のエネルギー消費は、3つの部門に分けて考えることができる。
家庭や職場で直接エネルギーを利用する民生部門。
ヒトやモノの輸送にエネルギーを利用する運輸部門。
モノの生産にエネルギーを利用する産業部門の3部門だ
産業部門は石油ショック以降、消費量の伸びは概ね横ばい。
しかし、民生・運輸部門は大幅に増加した。
その割合は、石油ショック時に産業:民生:運輸が4:1:1であったのが、
最近(2006年度)では2:1:1に変化している。



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二次世界大戦後、中でも1950~1970年代の約20年間に、日本は高度経済成長
を果たし、エネルギー消費は増大を続けた。
しかし1970年代に日本経済は2度の石油ショックによって大きな打撃を受け、
産業界ではその後、省エネルギー対策を徹底的に進めた。
努力の結果、産業部門ではエネルギー消費を増やさずに経済成長を
果たすことが出来のだ。



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製造業で使われているエネルギー源は、1970年度に石油の消費が約6割を
占めていたが、石油ショックを契機として多様化が進み、2006年には約4割に
低下している。
製造業のうち、鉄鋼、化学、窯業土石(セメントなど)、紙・パルプの4分野で、
引き続き製造業全体のエネルギー消費の7割を占めてるが、
その割合はこれら産業の省エネルギー努力もあり、やや減少している。



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民生部門は、家庭部門と業務部門があります。家庭部門では、第一次石油ショック時
に比べて、2倍以上のエネルギーを消費しています。
石油ショックの後、省エネルギー型の家電製品やガス器具などの開発が進み、
次第に家庭へ普及しましたが、生活の利便性・快適性を追求する
国民のライフスタイルの変化、世帯数の増加、高齢者比率上昇等の
社会構造変化の影響、家電等の大型化などにより、エネルギー消費は
増大してる)。  
業務部門には、企業の事務所・ビル、ホテルや百貨店などのサービス業があり、
第一次石油ショック時に比べて、3倍近くエネルギーを消費している。
増加の要因としては、事務所や小売等の延床面積が増加したことと、
それに伴う空調・照明設備の増加、オフィスのOA化の進展などがある。



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運輸部門には、乗用車やバス等の旅客部門と陸運や海運、航空貨物等の
貨物部門があり、第一次石油ショック当時に比べて、2倍エネルギーを
消費している。
増加の主な要因としては、自動車保有台数の増加が挙げられる。
旅客部門においては、鉄道、バスの割合が減少し、乗用車の割合が増えており、
貨物部門においては、鉄道、海運の割合が減少し、トラックが増加している。
乗用車のエネルギー消費原単位は、他の輸送機関に比べ大きくなっている。


産業部門は過去懸命な努力により消費エネルギーを抑えて来た。
だが、民生そして運輸部門は増大している。
今後も産業部門以外の分野での省エネは当然進めるべきだろう。
具体的には次回以降に記載していくつもりだ。


参照及び出典サイト)経済産業省 資源エネルギー庁 日本のエネルギー2009より
次回に続く。


------------------------------


現在弊社には多数の引き合いを頂いている。
いずれも乾燥機についてだ。
今後乾燥テストが必要な案件としては竹、そして3種類の汚泥がある。
最近は先ず概算金額を伝え、それでも納入を検討されるところに対し
弊社実験機で無料乾燥テストを行っている。
どうぞお気軽にお声をお掛けください。


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2009.11.19 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月18日

11月18日 【なぜ、今バイオマスなのか(2)エネルギーとは何か】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



バイオマスを説明するのに前回は地球温暖化の視点より記載した。
一方エネルギーという観点からも探求する必要があると思われる。
今回は先ずエネルギーそのものについて記していきたい。





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エネルギーとは

日頃何気なくエネルギーと言う言葉を使っているがこれは一体何であろうか。
広辞苑には「1)活動の源として体内に保存する力。活気。精力。2)物理的な仕事
をなし得る諸量の総称。」とある。
他にも様々な説明の仕方がある。

「今の状態を何か別のものに変化させる可能性を持ったもの」
【新・?を!にするエネルギー講座】

「エネルギーというのは、物体が仕事をする能力のことである。」
【力学】

「エネルギー(Energy)とは、外部に対して行うことができる仕事量(Amount of Work)」
【地球資源論研究室】

エネルギーとは物理的に物を動かすと仕事であると説明できる。
自動車を例に上げる。自動車はガソリンで動くのだからガソリンにはエネルギーが
たくさん含まれていると言える。
エンジンではガソリンと空気の混合ガスをシリンダー内で爆発させてピストンを動かし、
車輪を回している。
だが、自動車が走るために使われるエネルギーは、ガソリンが本来持っている
エネルギーの一部にすぎない。残りのエネルギーは、エンジンを冷却したり、
ブレーキやタイヤの摩擦で生じる熱エネルギーになって車外に放出されている。

次には蒸気機関車はどうかと言うと、石炭を燃やして水蒸気のエネルギーを
利用したものである。
この場合熱が物理的な仕事をしている。熱がエネルギーの一つだと言える。
今後次々と登場するであろう電気自動車。電気も自動車を動かすことができるの
だからエネルギーの一つになる。

人がスキーで山を滑り降りる場合、最初は止まっている状態だが、滑ることによって
動く。これは高いところが低いところ以上に大きなエネルギーを持っていると言える。
水力発電は、水を高いところから勢いよく流すことで水車を回し発電する。
これらは高さのエネルギーつまり重力による位置エネルギーを利用したと説明できる。

自然エネルギーの利用した太陽光発電を例にとる。
これは太陽から届いた光を太陽電池で電気に変える。光もエネルギーの一つと言える。
人が音を聞くということは、耳の鼓膜が振動し、その振動の信号が神経を通して脳に
伝わる。鼓膜を動かすということは、音もエネルギーの一種ということになる。

エネルギーは化石エネルギーとそれ以外のエネルギーに大別できる。
石炭、石油、天然ガスは化石エネルギーのなかの直接燃料である。
また、原子力エネルギーや、水力や太陽を用いた自然エネルギーなどは
その他のエネルギーになる。
バイオマスも自然エネルギーであり化石エネルギーとは区別される。


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エネルギー保存の法則

エネルギーについてはこのエネルギー保存の法則を知っておかなばならない。

エネルギーは必ず保存される。
ある種エネルギーが減少していくと、その分のエネルギーが消えてなくなる訳ではない。
必ず他のエネルギーに変わっている。
実はエネルギーの形をさまざまに変化させることで人は生活している。

エネルギー保存の法則は、エネルギーがさまざまな形に変化してもその総和は
一定に保たれていると言うことだ。
例えば、スキーを滑り終わり止まった際、それまで使ってきたエネルギーはどこへいった
のかと言うと空気の抵抗を押しのける力、雪とスキー板の摩擦によって熱に変化している。
その摩擦熱によりスキーとの接面の雪が溶けて水になり、滑りやすくなりスキーは滑る。

又、ブレーキをかけると発熱する。車でも自転車でも、ブレーキをかけながら長い下り坂を
下るとタイヤが熱くなって磨り減る。
これは運動エネルギーが熱エネルギーに変化したと言える。だが、発熱量は小さく、
雪や道路を溶かしたり周辺の大気の温度を変えるほどにはならない。

人は大量のエネルギーを消費して生活している。
そのエネルギーを消費した後は最終的に殆ど熱エネルギーとなり、大気の温度を
上げている。
如何なる場合もエネルギー保存の法則からは外れることはできない。


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参照及び出典サイト)あとみん原子力・エネルギー教育支援情報サイト


人は現在化石エネルギーつまり化石資源、燃料を使い生活している。
この化石燃料を使用すると温室効果ガスである二酸化炭素CO2を発生し
地球規模の地球温暖化を進展させ様々な環境問題を引き起こしている。
だが、化石燃料の問題点は他にもある。それはいずれこの先枯渇するという点だ。
特に石油は近いうちに枯渇すると言われている。
次回はこの化石燃料の枯渇について記載したい。


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2009.11.18 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月14日

11月14日 【なぜ、今バイオマスなのか(1)】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



エネルギーとしてバイオマスは電力、燃料、化学品の3種類の形態へ再生可能だ。
だが、化石燃料に代わる再生可能エネルギーは他に太陽光、風力、水力、地熱が
あるがエネルギーの形態では全て電力のみだ。
だが、これらは化石資源、燃料に取って変わるべく今後利活用される
エネルギーだとされる。
温室効果ガスで最も多いCO2排出をせず地球温暖化防ぐことができるとされる。
バイオマスが今後大きな役割を果たすのは環境問題に端を発したのは紛れもない
事実だ。
それではなぜ今バイオマスなのかを自分なりに探っていきたい。





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温室効果ガスと地球温暖化

地球の表面には窒素や酸素などの大気が取り巻いてる。
地球に届いた太陽光は地表での反射や輻射熱として最終的に宇宙に放出される。
大気が存在するので、急激な気温の変化が緩和されている。
大気中の二酸化炭素CO2は0.03%と僅かだが、地表面から放射される熱を吸収し、
地表面に再放射することにより、地球の平均気温を摂氏15度程度に保つのに
大きな役割を演じてる。こうした気体は温室効果ガスと呼ばれる。
産業の発展に伴い人類は石炭や石油などを大量に消費するようになる。
それに伴い、大気中の二酸化炭素の量は200年前と比べ約35%程増加した。
今後も同じような活動を続けるとすれば、21世紀末には二酸化炭素濃度は
現在の2倍以上になり、地球の平均気温は上昇すると予測されている。
予測では2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量が最も少ない場合には
平均1.8度。最も多い場合には4.0度とされている。
温室効果ガスには、二酸化炭素CO2のほかメタンやフロンなどがある。
フロンなどの人工の化学物質は二酸化炭素より温室効果が強く、僅かな量でも
わずかな量でも影響が大きい。
地球の温暖化の原因は二酸化炭素やフロンなどがあり、これは人為的な活動
によるものだ。


図をクリックされればリンク元に飛びます。




地球では、太陽から届くエネルギーと釣り合ったエネルギーが宇宙へ向けて放出される。
太陽から届くエネルギーは主に可視光(目に見える光)で届き、地球の大気を透過する。
一方、地球からは不可視(目に見えない)赤外線でエネルギーは放出されている。
二酸化炭素CO2などの物質はこの赤外線を吸収し、一部を地球側に跳ね返す
性質を持っている。
この作用が温室に似ているため「温室効果」と言われ、その効果をもたらす
二酸化炭素CO2、メタンなどのガスを「温室効果ガス」と言われている。


図をクリックされればリンク元に飛びます。






過去20年間における大気中の二酸化炭素濃度CO2の増加の内4分の3以上は、
石炭・石油など化石燃料の燃焼によるものだ。
工業化の進んだ先進国は排出量が大きな割合を占め、とりわけ重い責任を担っている
と言える。
また、先進国の一人当たりの排出量は途上国を大幅に上回っている。
途上国では、現在の一人当たりの排出量は少ないものの、経済発展の進行で
特に新興国では急速に増加しつつある。
経済発展と温室効果ガスの排出抑制の両立した社会システムが、先進国との
連携のもとに形成されることが切に期待されている。


図をクリックされればリンク元に飛びます。









参照及び出典サイト)IPCC第4次評価報告書2007
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)



地球規模の温暖化対策には温室効果ガスを減らすことが有効な手立てとされる。
産業の発展に伴い化石燃料の使用量は増加しそれに伴い二酸化炭素CO2の
発生量も増加した。
今後二酸化炭素CO2排出を減らすには石油、石炭等の化石燃料の使用量を
減らし二酸化炭素CO2を増やさない代替エネルギーを使用する必要がある。
次回はそのエネルギーについて探っていきたい。


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2009.11.14 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月12日

11月12日 【バイオマスとは】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



林業、森林より出される間伐材については全く利活用されてないのではなく様々な
取り組みがされている。

もちろん間伐材全てが利活用されている訳ではなく多くが森の中に残されている。
それを林地残材と呼んでいる。
県の機関の方はこの林地残材を木質バイオマスに利活用したいと言う事だった。
ではそのバイオマスとは一体何なのか。自分なりに探って行きたい。

間伐材利活用の例として
平成21年度間伐・間伐材利用コンクール~受賞者決定~

林地残材については
コトバンク あるいは岩手・木質バイオマス研究会
のページをご参照ください。





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1.先ずバイオマスの日本の取り組みについて

平成14年12月に「バイオマス・ニッポン総合戦略」が策定されバイオマス促進利用に向けて
国家プロジェクトが始動された。
そして平成18年3月にはそれまでのバイオマス利用状況、京都議定書発効後の
状況変化を踏まえてバイオマス・ニッポン総合戦略の見直しが行われた。
この中には林業再生に繋がる林地残材の活用等によるバイオマスタウン構想の
加速化を図る施策の推進が謳ってあります。
平成21年6月にはバイオマス活用基本法案が可決成立した。

平成14年12月「バイオマス・ニッポン総合戦略」 平成18年3月見直し後の「バイオマス・ニッポン総合戦略」(データ量多し)
平成21年6月バイオマス活用基本法案


2.バイオマスの定義とは

バイオマス(BAIOMASS)とは生物資源(BIO)と量(MASS)の合成語だ。
1)再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源(石油など)を除いたもの。
2)太陽のエネルギーを使って生物が合成したものであり、生命と太陽がある限り
  枯渇しない資源。
3)焼却等しても大気中の二酸化炭素を増加させない、カーボンニュートラルな資源。

化石燃料を除いた決して枯渇しない燃やしても二酸化炭素を増加させない
地球環境に優しい、地球温暖化防止に役に立つ生物由来の資源と理解する。


3.バイオマスの種類

1)廃棄系バイオマス
  畜産資源(家畜排泄物等)、食品資源(加工残さ)、産業資源(パルプ廃液等)
  林産資源(製材工場残材、建築廃材等)、下水汚泥
2)未利用バイオマス
  林産資源(林地残材)、農産資源(稲わら、もみ殻、麦わら等)
3)資源作物
  糖質資源(さとうきび、てんさい)、農産資源(米、いも類、とうもろこし等)
  油脂資源(なたね、大豆、落花生等)
の大きく3種類があるとの事だ。
この中には林業、森林保護で問題視されている間伐材、林地残材ももちろん
含まれる。
又、バイオマスの原料に食料原料のサトウキビ、トウモロコシ等を使用するのは
既に批判が出ている。
詳細は下記ページをご覧ください。
「飢餓を増長するバイオ燃料、人類に対する犯罪」

バイオマスの定義、種類についてはこのページもご参照下さい。
九州農政局/バイオマスの定義


4.カーボンニュートラルとは
ではバイオマスの定義の中にもあるカーボンニュートラルとは一体何なのか。
直訳すればカーボンは炭素、ニュートラルは中立なので
「環境中の炭素循環量に対して中立」となる。
石油などの化石燃料を燃焼させると大気中のCO2が増加し地球温暖化を
引き起こす。
しかし、バイオマス由来の炭素はもともと大気中のCO2を植物が光合成により
固定したもので、燃料などによりCO2が発生しても大気中のCO2の実質増加は
ないと言う事だ。

カーボンニュートラルについては下記ページもご参照下さい。
但し、木質バイオマスの視点から説明されています。
図で説明
森林・林業学習館
動画で説明
株式会社白河ウッドパワー

上記内容は寺岡行雄准教授の「エコテクノ2009バイオ燃料説明会」
主催:九州バイオマス発見活用協議会のから抜粋しております。

今回はここまでです。参照リンクページが多いですが。
ご理解できましたでしょうか。


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2009.11.12 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月11日

11月11日 【間伐】 木質バイオマスと木材チップ乾燥機



今回弊社は全く火気を使用しない木材チップ乾燥機を研究開発終了した。
乾燥効率が非常に良く安価で小型だ。
既に引き合いはあり乾燥テストそして商談を積極的に進めている。
今回より開発成功した木材チップ乾燥機の背景と開発経緯について
詳細に記載していきたい。







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木質バイオマスについて述べる以前にその木そのものの産業である林業。
その国内林業は輸入材におされ国内木材が売れない。輸送コストそして
高齢化、担い手がいない等様々な問題を抱えている。
森林は必ず間伐が必要でありそれをやらないと森は衰退の一歩を辿る。
又、木を間伐したとしても売れないために森に置かれたままの状態だ。
森林内に置かれ使用されない木材は林地残材と呼ばれこの使用は
現在僅か1%だ。
間伐材、林地残材の使用は国内の森林保全であり国土保全、
そして環境保全のはずだ。
森林が放置破壊されるとどうなるかは実体験しないと分からないでは
既に遅い。
先ずは国内林業で問題視されている間伐について記したい。
だが、私自身は林業に携わっているのではない。
あくまでもものづくり製造業の人間であり詳細は不明な点が多い。
そのため以下のホームページを簡略にまとめ記載した旨ご了承頂ければ幸いです。
詳細についてはリンク先のページを是非ご覧ください。


----------------------------


間伐 日本の森を再生させるために


緑の列島

日本は、国土の約67%が森林だ。先進国の中では最も森林率が高い国だ。
カナダで54%、フィンランドの76%、スウェーデンの68%、イギリスで10%、アメリカでも32%。
文明国は緑を犠牲にして、土地を開発していくというのが海外の常識。
古くから文明が発達した国では、過去に極端な伐採が行われた形跡があり
森を失った文明は多くの場合、衰退していったのも過去の歴史が教えてくれている。

国内旅行等で緑の列島を実感できる。
広いと思っている平野部や都市部は、緑の海の離れ小島の存在でしかない。
日本は、平地やなだらかな台地が少なく、森林は急峻な傾斜地にある、というのも
森が守られてきた一つの理由だが、森林が残されているのは、日本人が
過去から現在に至るまで森を守るための努力を続けてきたおかげである。

統計によると、日本の森林が保有する木材のストックは、約35億立方メートル。
毎年の生長量は9000万立方メートルと推察される。
この毎年の生長量は消費してかまわない、あるいは消費されるべき木材。
そして、この数字は、国内の木材消費の80%以上にあたる。
つまりは、最大限に国内の木材を使えば、残りを外材に頼ればいい。
ところが、実際は国内の木材は20%以下しか使われておらず、残りは、
諸外国から輸入している。
事情を知らない外国人は、日本人は国内の森林資源を温存して、海外の森を
荒らしているという人もいる。
海外の森林を荒らしているのは事実だが、国内の森林を温存しているわけではない。

放って置いても自然のままに成長していく原生林はともかく、
人工林は人間が手をかけてあげなくては、まともに成長してくれない。
その中でも特に重要なのが間伐だ。
杉や檜などの針葉樹は、まっすぐ育てるために非常に多くの本数の苗木を植え、
成長にあわせながら数回にわたって間引きをくり返す。これが間伐だ。
間伐が行われなければ人工林は死んでしまう。
杉や檜が材として使用できないばかりでなく、山の保水能力がなくなり、
山崩れや大水の原因にもなる。だが、木材価格の下落により満足な間伐が行われず、
結果として日本中の人工林は未曾有の危機に瀕しているのである。


なぜ間伐が必要なのか?

人工林では、一定面積内に多くの苗木を植え、数年ごとに間伐をくり返し、成長にあわせ
適正本数を保つように調整している。その間伐ができなくなっている。
林業のことをよく知らない人の頭に浮かんでくるのはこんな疑問である。
そもそもたくさん苗木を植えるから、間伐しなくてはならない。
だとしたら、最初から30年後とか50年後の適正本数だけ植えればいいではないか、
という疑問である。
だが、そんな簡単な解決策があるのならとっくの昔に実行しているはず。
杉や檜、松などの針葉樹は密集して植えることによりまっすぐ育つ。
材として商品価値を持たせるためには、まっすぐな材が望ましいのである。
まばらに植えられた杉や檜は下の方が太く、先端に行くに従って細くなる。
木としては健全な成長ともいえるのだが、材としての商品価値は下がってしまう。

ここで、杉の人工林の作り方について。
まず、植林。この前に地ごしらえという作業がある。
地面を覆っている枝や葉を取り除く作業である。
3~4年の苗木を1haに2000本~3000本という単位で植えていく。
苗木を植えてから5~7年間は、下刈りという作業が続く。
7年を過ぎてもツル植物の排除は引き続き行われる。
10年を過ぎると枝打ちという作業が必要になる。
これは、木の下の方にある枝を取り払う作業。
木の成長にしたがって、裾枝打ち、背丈打ち、梯子打ちと次第に高い枝を落としていく。
これが、30年生近くまで計5回ほど行われる。

次がいよいよ間伐。8~10年頃から、育ちの悪い木、枯れかかった木、
あるいは育林木、つまり育てようとしている木のじゃまになる広葉樹などを伐採していく。
除伐で伐採された木は、かつては薪などに使われたのだが、
現在ではほとんど価値のないものになっている。
バイオマスエネルギーなどでの活用が待たれる。

間伐は、その後も5年おき程度に実施し、その都度10~25%が伐採される。
10年~13年目くらいまでの間伐は切り捨て間伐と呼ばれ、
除伐同様切った木材は捨てられるしかない。15年くらいになると、
間伐材でも商品価値を持つようになる。土地の地味や日当たりにもよるが、
直径が12~13cm程度になる。
そうして、40年~50年、あるいは70年程度で主伐ということになる。
もちろん、70年もの間丹誠込めて育てられた木は、高級建材として珍重される
はずなのだが、それすらも原木市場で買いたたかれているのが現状。
それほど、手をかけても報われないとしたら、間伐を行う意欲も失せる。
あるいは、意欲はあっても予算不足で人手を雇えないというケースもあるだろう。


間伐が行われていない人工林では

木の枝葉が茂っている部分を樹冠というが、この樹冠同士が接してくると、
地面に光が届かなくなる。
昼でも地面には日が当たらず、当然下生えも生えなくなる。
下生えがなければ、地表の栄養を含んだ土は雨で流れてしまい、
杉の成長も止まってしまう。
ひょろひょろと高く伸び、幹が太らないいわゆる線香林ができあがる。
ここまでなら、林業は衰退してしまうが、社会問題とまではならない。
このままでは日本の林業が衰退、滅亡してしまうというが、
外材が安く買えるのなら、それでいいではないかという人がいる。
線香林では、杉は根を張る力もなくし、木はひょろひょろだから、
ちょっとした風雪害で折れてしまい、大雨が降るたびに根こそぎ流れてしまう。
山は水を蓄える力をなくし、大水や山崩れといった災害を引き起こす。
災害が起きるのは山の麓の山村だけに止まらない。
上流の山が水を蓄えられなくなれば、大雨の度に下流の町が大水に襲われるという
ことにもなりかねない。
緑のダムとしての森林の機能、森林がいかに水分を吸収するかは、裸地の約3倍、
草地の約2倍といわれている。
さらに、森(日本中の森林)の持つ機能を貨幣価値に換算
(自然物が果たしている役割を人間が人工的なダムや浄水場で代用した試算)
してみると、単純に計算すると、もしも日本の人工林の内10%が間伐が行われないことで
森林としての機能を失ったら、年間に6.6兆円の損失ということになるのである。
さらに、そうした状態が何年、何十年も続けば地表の養分は完膚無きまでに
流れ去ってしまい、被害はさらに広がっていく。剥き出しになった山肌からは落石が絶えず、
雨が降るたびに泥流が川に注ぎ込み、それは海に至って養殖漁業を壊滅させる。

放って置いても緑は再生すると信じている人もいるかもしれないが、
山林から木がなくなり、山の地表が浸食されれば谷は土砂で埋められてしまい、
日本中が荒涼とした大地に覆われるといったイメージさえ浮かんでくる。


なぜ間伐ができないのか

人工林を守る上で欠かせない間伐だが、それが実行されていない
原因はさまざま挙げられる。だが、つまるところは経済的な問題である。
人手不足や不在森林所有者が増えているなどという原因も経済的な
問題さえ解決されれば、何とでもなるはずである。
30年~50年もかけて育てた立木1m3あたりのの価格は4000円~7000円
といわれている。ひどい場合には3000円台などということも。
これではまったくの赤字である。
超がつくほどの安価で輸入される外材との競争力を持たせるために、
末端価格があらかじめ決められている。
製材や市場での手数料は、適正な利益が乗せられている。
しわ寄せは、森林所有者に押しつけられているのである。
間伐材が利益を生むはずもない。
1980年を100としたときの2000年の立木価格はなんと34にまで落ち込んでいる。
それなのに、伐採にかかる賃金は149、苗木代は174になっている。

間伐を採算ベースで行うのは事実上不可能なので、特定の条件を備えていれば国や県、
あるいは市町村からの補助金が出ることになっている。
金額は条件によって異なるが、間伐にかかる経費のほぼ70~80%に及ぶ。
問題なのは、それほどの補助金があっても赤字になるから間伐ができないという
事実である。
だが、赤字だからと手をこまねいていれば、状況はさらに悪化するばかりである。
ここでは、現実的な打開策を考えてみよう。
まず、労働力と資本の集約。日本の民有林では林家、つまり森林経営者の中で
所有林が5ha以下の林家が全体の約75%を占めている。
面積比で見ると約25%。小規模の森林経営者がばらばらに行動していては、
現在の森林不況の波を乗り切れるとは思えない。
全国に1200近くある森林組合などの共同組織に加入したり、協同組合の設立などを通して、
間伐、主伐、輸送などの労働力を集約することが先決である。
さらに、そうした各森林組合の合併や協同による人力、機械力の集約も検討すべきだろう。
さらに、その先に共同の製材工場などをもつことができるようになれば、理想的だ。
国や県にも、補助金だけではなしに、こうした山村の構造改革を促進する施策の
更なる充実が求められる。
もうひとつは、これまでの林業の常識を疑え、というもの。
1haに3000本の苗木を植えるというのは、除間伐をはじめとした間伐材の用途が
例えば薪や炭、足場などなどに利用され、捨てるものがない
時代の常識だったのではないだろうか? 
確かに、密集して植えなければまっすぐな杉は育たないにしても、もう少し少なくても、
あるいは半分の1500本でも状況によっては杉の生育は可能なのではないか? 
また、現在の杉の人工林では下生えはあるが、広葉樹が混在するような
林はほとんど見かけない。
だが、杉や檜がある程度育ってしまえば、有用な広葉樹を残すことは、
杉や檜にとってプラスにはなっても、マイナスにはならないという。
広葉樹の落ち葉がより地味を上げる効果も期待できる。
これは鋸谷式間伐で知られる鋸谷茂氏が「究極の人工林」として注目している
伊勢神宮の宮域林で現実に行われている造林法だ。
この宮域林では、胸高直径の檜を少しでも早く育てるために、間伐をくり返しながら、
広葉樹も混在させている。
そして、私たち都会に住む人間にできるのは、国産材を使って家を造ること、
間伐材を使った製品を積極的に使用すること。
補助金などの速効性のある施策も必要だが、日本の林業を魅力ある産業にしていく
ための方策を日本中で考えるべき時が来ていると思うのである。


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以上間伐 日本の森を再生させるためにのページから抜粋させて頂いた。
詳細については是非リンク先のページを熟読して頂きたい。


弊社で今回開発した木材チップ乾燥機を研究開発開始したのは県のある機関の方の
相談に始まった。
その方は弊社のホームページでの汚泥乾燥機の情報に興味を持たれお越しになった。
数多くある乾燥機の中でなぜ弊社に目を付けたかと言うと火、火気を使用しないという点だ。
火気バーナ使用はCO2、煤煙発生となり環境保全、地球温暖化を目指す時代に逆行する。
林業再生のため間伐材、林地残材をバイオマス燃料として活用したい。
利用可能にするためには乾燥工程が必要でありその際なるべく環境負荷を避けたい
との内容であった。
日本国内の散々たる林業の現状を教えて頂くに連れ弊社としても何とか林業を救う事は
できないのかとの思いが強くなって行った。
県の機関の方からは一切補助金、お金は出ないとのお話ではあったが
無碍に断るわけではなく進んで木質バイオマス燃料製造工程で必要な
木材チップ乾燥機の研究開発に着手した。
今にして考えればこの世に役に立てればとのささやかな意欲のためだろう。
全て自社での借金にて賄い最近ようやく木材チップ乾燥機を完成できた。
今後この乾燥機の内容についても詳細に記していきたいと思う。


木材チップ乾燥機のページ

木材チップ乾燥機のカタログ



それでは又です。


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2009.11.11 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月10日

11月10日 力。。。



あの男はいつもそうだ。他人を萎縮させ怒鳴りながら仕事をさせる。
常に怒りの感情そのままを他人にぶつける。相手は当然仕事のやる気をなくす。
萎縮し怯みやる気を失した相手に無理矢理仕事を押し付ける。







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強引にやらせないと相手は動かない。仕事とは無理矢理やらせるもので
自発的に誰がするものか。
仕事とは誰しも嫌がる行動で常に怠けそしてぶらぶらとしているのが最も楽しい
行動だと体中に染みついているいようだ。
それは他人を常に不満、文句の対象とし自分のみだ正しいとの態度を示す。
逆らうものは徹底的に痛めつけなびくものは可愛がる。
感情そのもので考え決して相手の意見など聞かない。
いやたとえ正しい意見だとしてもその場では決して認めず後でその内容を
さも自分の考えた意見だとばかりに嘯く。
見栄張ったりこそが男の気概で決して弱みなど見せない。
その態度で何十年とやってきた。
傲慢に相手を抑えつけ何十年と会社経営してきたのだ。
頑固など当たり前で何が悪い。


-----------------------------


俺は子供のころから抑えつけられて生きてきた。
元来気弱な性格の上両親から小さいころから徹底的に叩きのめされて生きてきた。
のこのこと実家に戻り既に20年の歳月が流れる。
俺に人生ってなんだ。これからも我慢して生きていくのかよう。糞ったれえ。
もちろん今だに権力は偉大だ。だが実のところ全く話など聞いていない。
首を縦に振るのも表面だけだ。既に勝手に俺はやってきた。
ここままでは会社はお陀仏だと常に思っていた。まだまだ力不足か。
借金だけは相続する。
何が楽したいだと。人には俺は歳だから任せてあるだと。
後が心配だからだとう。何が将来が不安だからだろう。
そのやり方が結局今の状態じゃやないか。
ようやく自社製品もでき始めた。ようやく職人もアイデアを出せるようになった。
これからが本番だ。だが呆けてもらっては困る。
会社来なきゃ呆けて周りが困るよな。


-----------------------------


まだまだ必要とされている。借金は抱えているがいつか一気に返すつもりだ。
あいつが何か作っているが果たして売れるのか。まあ確かに今までは何台か売れたな。
今後どうなるかなんぞ分かるもんか。俺が最終的には仕切らないとな。
長たるもの。口八丁手八丁だ。いつも見栄張ったり。狸の化かし合いだ。
あいつが何をやれる。若造が。まだまだ俺の力は健在だ。
俺がいなきゃこの会社は一体どうなるって言うんだあ。



それでは又です。


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2009.11.10 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月09日

11月9日 まさか(3)。。。



俺の思い描いた通りに事は運ぶ。全てが順調だ。
業者との癒着などどこでもやっているはずだ。
俺は悪い事をやっているとの思いは全くと言っていい程なかった。







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リーマンショックが起こった。うちの会社も襲われた。
それは突然であり全く予測すらできなかった。
途端に生産量が減った。作っても売れないのだから生産を減らすしかない。
以前があまりに調子良くフル生産の状態がしばらく続いていた。
このまま続くとさえ思っていた。
生産量増加に伴い積極的に設備を更新しそして増設も行った。
次々と新規の設備を取り入れた。それも長きに渡り行った。
その間殆どあの業者を使った。工場内の不満などそっちのけで使った。
俺の懐を温めるのはその業者はどうしても必要だった。
設備するたびに無心し懐に入れた。多分その懐のお金の出どころの一部は
会社への請求と変化しているはずだ。
だがそんなことどうでもよかった。自分の金にさえなればよかった。
多分俺だけではない。上司もある程度はやっていたはずだ。
それにものづくり日本で他にも業者へのたかりはいくらでもいるはずだと
勝手に思い込んでいた。
うちも民間だし相手も民間だ。手が後ろに回ることなどない。
それに業者だって注文貰えるのだから決して悪いことなどしていない。
それは何度か繰り返すうちに多分麻痺していたと思う。
懐に入ったお金は途端になくなる。使った。又いずれ入ってくるのだから
思い存分使ったと言ってよい。
このまま続くのであり決して終わることなど考えもしなかった。
それだけ景気良くフル生産がしばらく続いたとも言える。

ところがだ。事態は急転したちどころに周りは変化した。
それは突然であり瞬く間に状況は変わってしまった。
リーマンショックのおかげで生産量はたちどころに2割程度になった。
その減産はしばらく続き今後増える見込みがない。
このままでは会社経営すら危うい。
今までの設備費用の負担も大きくこのままでは立ち行かない。
社長が先ずやったのが俗に言う派遣そしてバイトの首切り。
これで先ずかなり人員が減った。
次には何と思いもしないことが起きた。まさかと思う事態が起きた。
何と俺の上司の首が切られた。何と俺の言う事を聞いてくれていた上司がいなくなった。
これにはさすがに驚いた。まさかとは思うが。
今だに上司が辞めさせられた理由は不明だ。
しかし、もしかした業者癒着がばれたのかと俺は内心ひやひやしていた。

これで終わりかと安心していたらとんでもない。
社長は俺ら幹部クラスを呼び集め思いもしない発言をしたのだ。
お前らが辞めろと。もし辞めたくなかったら工場の人間の首を切れと。
これには驚いた。今の時期にこの年齢で会社首になってどこに行くと言うのだ。
このご時世に職などない。それは俺だけでなく幹部クラス皆同じ思いだ。
結局俺達は泣く泣く若い人間の首を切った。これはかなりきつかった。
一緒に仕事をしてきた仲だ。俺とて情がある。
しかし、現実は無残だ。会社が潰れれば俺達とて職がなくなる。
俺には妻子があり生活せねばならない。皆同じ思いだったと思う。
俺達幹部クラスは泣く泣く若い人員の首を切った。
これで工場内の人員は結局半分以下に減った。

しかしだ。俺だけはこれだけで済まなかった。
周りの突然のあまりの変化に驚いたいたのだが俺だけは
次に起こるべくして起こったのも知れない。

それ以降新規の設備ができるはずもない。それに機械設備の稼働率はかなり低く
修理もない。
あの業者へ注文を依頼することは当然のごとくなくなる。
その業者だけでなく出入り業者への注文は減りそしてなくなった業者もある。
会社はあの業者が設備行った銀行借り入れの支払いで苦しんでいる。
だが業者にしてみれば関係がない。俺に個人的に要求してきた。
それは何度も。会社に足を運び俺を責め立てる。
貸した金返せと。今まで渡した金全て返してくれと。
それでなければ注文くれと。会社にばらすぞと。
俺自身はくれた金だと反論した。ところが業者は言う。やった覚えなどない。
全て貸した金ではないと。返してくれなければ何か注文くれと。
今の状況では設備などするはずもなく。機械は動いていないのだから修理する箇所すらない。
注文を出せるはずもない。それに会社が今の状態ではできるはずもない。
執拗だった。その業者は執拗に俺を追いたてる。
必ず最後に捨て台詞を吐く。注文くれなければ会社に過去をばらすぞと。
多分注文貰いたいがためにそう言ってるはずだが。
業者が会社にばらせばその業者は出入りができなるはずだ。
しかしだ。業者がばらせば確実に俺は首になる。その際もしかすると俺は会社から
何らかの要求を突きつけられるかも知れない。
だがその業者は執拗だ。電話はもちろん会社に顔を出す。
俺は悩んだ。でもどうすることもできない。誰にも相談できない。
しかし、ついにある人物に洗いざらい真実を話すことに決意する。。。


さあ。その後どうなったでしょうか。ご想像にお任せします。
今回で今シリーズおしまいです。



それでは又です。


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2009.11.9 by 博多の森と山ちゃん


2009年11月01日

11月1日 まさか(2)。。。



俺の思い描いた通りに事は運ぶ。全てが順調だ。
業者との癒着などどこでもやっているはずだ。
俺は悪い事をやっているとの思いは全くと言っていい程微塵もなかった。







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俺は上司に勧められた新しい業者に他社の見積りの金額を見せもちろん
それより安価な見積を提出させる。
多数の業者の見積書を手に持ち上司へ見せる。上司すら新業者にどっぷりと
使っている訳だから首を横に振るはずもない。
早々新業者を呼び出し発注する旨を伝える。もちろんその業者は喜んだ。
業者にしてみればこれまでの営業活動が実を結び新しい顧客を獲得できた訳だ。
喜ばないはずがない。

俺はさらに要求した。この時ばかりに俺は言葉を継いだ。
その内容は借金の無心だ。実はかなり差し迫っていた。
金額そして返済日を洗いざらい話しお願いする。
相手は一瞬動揺した表情だったがすぐさま了解した。
そりゃあもし断れば今までの苦労が水の泡となる。
それを見込んでお願いしている訳だから無碍に断られるなど思ってもいない。
全てが思惑通り事が運ぶ。

これからがその業者との付き合いの始まりだった。
実際その後もしばらくその業者との付き合いは続く。
だがその業者の設備は最初導入当初から問題はあった。
その度に対応させ何とかうまく稼働させるようにはした。
慣れないせいもあったかも知れない。それにいくら機械設備とて幅は広く
その業者も得意不得意はある。
それでも俺はなるべくその業者を使うようにした。もちろん目的はお金だ。
その業者を使う限り俺の懐は心配がない。

実のところ工場内からはあちこちから不満は聞こえていた。
必要もない設備をしその上トラブル続き。本当に必要かと言われれば頭を傾げるものも
確かにあった。
だが全て俺の上司の了解はあるしその上殆ど上司が新設備を考える。
俺はそれにアドバイスするだけだ。
工場内の不満は消えることはなかった。俺の耳にも幾度となく入った。
しかし、設備の最終判断は全て俺の上司がするのであり俺には又く責任はないはずだ。
それに工場内の人間は誰一人として上司へ不満をぶつける者はいなかった。
誰も首にはなりたくはない。
景気は良かった幸いしたのだろう。
次々に新規の設備は設置され俺自身に不満があるはずもなくただただ喜んだ。



それでは又です。


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