8月22日 それは一体(3)。。。
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あいつは誰からも悟られぬよう気づかれぬよう耳学問は続けた。
相変わらず休みは殆ど取らず働いた。あいつの家族からは毎日のように
小言を言われながらも無視した。愚痴は一切吐かずただ無口に働いた。
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結婚後も子供が生まれてからも休日は少なかった。
現場工事は工場のラインが停止する休日に行うのが殆どだ。
平日は図面書き、客先と打ち合わせ。職人を遊ばせる訳にはいかない。
零細町工場をつぶすわけにはいかない。儲けなけなければならない。
盆休み、ゴールデンウイーク、正月休みでさえない年もあった。
子供との遊ぶ時間はなかなか取れない。あいつの嫁様からの非難、小言は
毎日の日課なようなものであった。
「いつ休めるとな。又仕事な。少しは家族のことも考えてよ。」
あいつは答えなかった。あいつは返答のしようなかった。
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それでも九州は博多の零細町工場は儲けがなかった。あいつがいくら必死に
家族を犠牲にし休みなしで働こうと会社は殆ど儲けがなかった。
休みなしで仕事に精を出そうと会社の利益は一向に増えなかった。
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あいつは始める。いよいよあいつは密かに始める
あいつなりに密かなる耳学問で学んだ内容を実行始める。
決して独裁者たる親父に気づかれぬようあいつは隠密なる行動を取る。
しかし最初に取った行動はなおさら家族を犠牲にする内容だった。
いや家族の中にあいつの存在をなくしかねない行動だった。
でもあいつはなりふり構わず学んだ内容さっそく実行する。
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それは何とさらなる長時間労働だった。
今現在でさえ家族から飽きられるほど仕事時間は長い。その上労働時間を
追加しようと言うのだ。
あいつは家族には何一つ相談なしに実行する。
あいつは核家族から見放されても仕方ないというあきらめの心地ではあった。
誰にも認められなくてもよい。それに誰も助けてはくれない。
このままでは我が町工場はジリ貧が続く。従来と同じ仕事のやり方では
いずれ会社名がこの世から消え去る。
製造工場は会社近くからは少なくなる。常に価格競争がある。
勝つこともあれば負けることもある。しかし利益は少ない。
忙しいのだが儲からない。価格は下がる一方でこの傾向は永遠に続くのは
目に見えている。
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このままではいずれ我が零細町工場はなくなる。銀行も国も誰も助けてくれる
はずもない。倒産すれば残るのは借金だらけだ。何もかも担保に入っている。
先ずは工場、事務所がなくなる。それに家さえなくなる。
職人、家族が路頭に迷う。
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あいつは独裁権力者に決して悟られぬよう行動に出る。密かに出る。
それはひたすら長時間労働だ。休む暇を惜しんでひたすら働くことだ。
質3分に時間7分と学んだ。あいつに質がないなら長時間働くしかない。
その決意が固まるまでには長い時間はかからなかった。。。
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今週予定されていた2案件の現場工事いずれも問題なく終了する。
そのうちの一つの現場の研究開発案件急がねばならない。
長期間迷惑はかけられない。又、新規案件頂いた。
先ずは見積を提出する必要がある。
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見積提出が遅れている。
昨日1件、本日1件提出。もう1件は来週早々提出予定。
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助成金申請書類共同開発者よりの案頂く。
弊社よりの提案内容に対する回答だ。
本日空欄部分を埋め、添付資料の作成も終えた。
来週早々共同開発者もう1社へ訪問する。
提出期限まで残り少ない。今後も急ぐ。
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昨日県の団体の方来訪。弊社現状説明する。情報逐次提供して頂けることに。
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又昨日は製造メーカー来訪。
金額で折り合いつかず他メーカーへ注文した為の訪問。
最近のこの経済状況だ。どこもきつい。
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それでは又です。
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2009.8.22by 博多の森と山ちゃん
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