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6月10日 開発製品の価格。。。



何も値引き後の金額の話ではない。
仕事がないから赤字でも仕事を引き受ける話でもない。
価格競争の果ての出血大サービス価格の話でもない。




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同内容はこちらブログでも読めます。






初めに価格を設定して開発する。
決して材消費、製造コストに利益を上乗せして金額を決定するのではない。
先ず初めに価格ありきなのだ。
客先の要望、競争相手の金額そして市場での価格を見ながら第一番目に
価格を決める。
決定時には自社の事情は一切何ら考慮しない。
人件費、仕入価格などは全く俎上に乗らない。
ものづくり開発の始まりは実のところ価格から始まる。

あの100円ライターは金額を先ず100円に決めた上で長い歳月を掛け成功した
話はとても有名だ。
先ずは価格を決めその上でどう開発するか考える。
既に市場に出回っている製品の真似ではない。よく知られた製造方法でもない。
知恵、アイデアを出しこの世にない製品、製造方法を寝ても覚めても考える。
もちろん作り笑いをしながら常に脳をポジィティブだと覚醒させながら。
ひらめきを掴み一瞬のインスピレーションを自分のものとする。
失敗した経験の数が物を言う。機械、機器の不具合に対して絞り出した
アイデアでの対応がその後生き生きと語ってくれる。

常に何故か懐は寂しい。
本日の夕方突然机上の携帯電話より「愛と青春の旅立ち」のテーマソングの
カラオケがリズムを刻む。
右手にその黒色の携帯電話を取り相手の話に耳をそば立てる。
この案件今後無償対応は零細町工場にとり、かなりきつい。
この時期一銭でも無償での対応はまかり間違えば会社の運営を左右する。
納得せざるを得ない内容であるし有償であるべき内容は然るべく
相手はしっかりと認めている。
一切反論はせずいや反論しようがない。
相手も認めてくれているようだ。決してお互い楽な案件ではないことを。

新規開発案件は不具合発生がない場合など皆無だ。
当初は問題なく稼働したとしても長時間運転することにより
過去経験のない不具合が起きることはざらだ。
その際殆ど製作側の責任となる。
教えられ、アドバイスをもらい知恵を出し汗をかき対応する。
どうせ我が町工場の責任であるのならその画期的対応は今後の開発の
種、ヒントあるいはそのものを使う。
その責任は次なる開発者が担う次なる製品へつぎ込む責任でもある筈だ。

画期的製品、この世にない製品を開発するのは実のところ初めに価格ありきだ。
新しきものの中に潜む過去の度重なる失敗、不具合解決が多ければ多いほど
安価になり得る。
金がなくても知恵を出す。金はなくて手足、体を動かす。
開発費用はいつになったら取り戻せるかは分からない。

決して独りよがりの開発ではいけない。
又、全て他人の要望任せの開発でもない。
他人の要望と自社の向上心がマッチした製品でなければならないはずだ。

笑うから楽しく、泣くから悲しいのだ。
決して楽しいから笑うのではなく悲しいから泣くのではない。
きっと我が零細町工場は
「考えるから出来るのではなく出来るから考える」のに違いない。
しかし、常に懐に隙間風が吹き荒れているのは何故なのだろうか。
どうも懐については深く考えずに作り笑いをするに越したことはないように
思えてならない。。。


それでは又です。



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2009.6.10by 博多の森と山ちゃん



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