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2008年06月29日

6月29日 ステンレス製スクリューコンベア駆動部全てを覆う。そしてやはり(4)。。。



ステンレス製スクリューコンベア。
駆動部は安全第一を考慮し可能な限り覆う。
もちろんチェーンカバーには油注し口は取り付けてある。
後は警告ラベルと貼ると出荷を待つのみ。
既に我が九州は福岡、博多の町工場は次のものづくりに入っている。
当たり前だが。。。




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一旦走り出すとあいつ女性専務は決してアクセルを緩めようとはしない。
高速運動のワイーヤのブレードゴムが必死に車のフロントグラスを叩きつける雨を搔き分ける。
前方に垣間見えるのは泥水の滝の流れであるがあいつはハンドルを握りしめ常に先を睨みつける。
時折上下に激しく揺れる振動にも一切心動かさずブレーキペダルへは足先を乗せようともしない。
車を揺らす土に形状により深く踏まれたアクセルペダルは小刻みに上下する。

間もなくこの上りの頂上だ。あいつは一点を見つめたまま冷徹な表情だ。
登りてっぺんを通過する時だ。
あいつのデーゼルエンジンワゴン車は一瞬浮き上がる。
束の間地面に叩きつけられあいつを大きな振動が襲う。
だがあいつにの表情には何ら変化は見られず相変わらず緊張感で覆われている。


一面湖だ。登りの向こうの採石置場にはダンプ、ショベルそして肝心の砂利は取り払われており
その広大な敷地はすでに雨による泥水で溢れており地面の肌が全く見れない。
あいつは一切アクセルを緩めない。むしろ踏みしめる。
ハンドルを握る手は汗ばみそして体中もどこかしら湿気を帯びる。
それは雨によるものではなくあいつの体の奥底から染み出ているものだ。
あいつはただ前方を睨み泥水の湖から抜け出すためにひたすら車を走らせる。


突然前方に水の塊が目に入る。
その小さな水の塊は車が進むにつれ大きくなる。訝しく思うあいつは目を凝らす。
次第にその姿があいつの目に鮮明に映り出す。
左右へ大きな水しぶきをあげエンジンの轟音をかき鳴らし猛烈な速度で近づいてくる。
かなり高くそしてかなり幅広い。
人間の身長をはるかに超えるタイヤからは大量の泥水をあらゆる角度の吐き出し
高さは5M、幅は7Mの鉄の塊があいつの車めがけて突っ込んでくる。
あいつは気が付く。ダンプだ。おそらくこの工場では最も大きい100トンダンプだ。

果たしてあいつの車は見えているのか。
視界を遮る土砂降りの雨とまき散らす水しぶき。
いくら視界が広い高い位置に運転座席があるとしてもあいつのエンジン音が
聞こえるはずはなくただ運転する者の勘に頼るだけか。

まさしくあいつの車めがけて真正面から一切よけようともせずに突っ込んでくる。
あいつは一切速度を緩めず向かってくる立ち上る水しぶきに包まれた鉄の塊へ向かう。
やはり相手は気づいていないのか。
あいつの行く先には猛烈な水しぶきのみが立ちはだかる。
あいつそして相手も一切ハンドルを切ろうともしない。ただまっすぐに一直線に
小さな車そして大きな100トンダンプは互いに相手に向い走り続ける。

すんでのところであいつはハンドルを切る。
あいつの車は鉄の塊よりはじき出された泥水の集団に襲われる。
車全てが一瞬大きな泥水の傘に包まれあいつの視界は一切遮られる。

あいつは思わずブレーキを踏む。
あいつはアクセルから足を離し一気にブレーキペダルを奥へと踏み込む。
車が止まるまではわずかな時間の経過だった。
一瞬あいつの表情が変わる。アクセルを踏む。
先ずはギアを落とし静かにアクセルペダルを踏む。ゆっくりと緩やかに踏む。
動かない。車は前には進んでくれない。
あいつはペダルから足を離すとクラクションを鳴らす。
ハンドルの上から両手で押し込みしばらくそのままの状態だ。
雨音の隙間からけたたましいクラクションの音が鳴り響く。
一瞬ではなくあいつは両手を決して離そうとしない。

あいつは覗き込んでいた車内のバックミラーが映し出す光景を確認するとようやく離す。
そして勢いよく車外へ出る。
雨に構わず両手を大きく振る。大きく何回も振る。
あいつに向かい近づくものがある。
途轍もなく大きな先ほどあいつの車を襲ったはずの100トンダンプがUターンをし
あいつを目指し走り込んで来る。
決して速度は速くはない。水しぶきをたてぬよう気遣っているのだろうか。


あいつは微笑みながら呟いた。
「あのダンプには牽引ワイヤーが積まれているはずだわ。」


これこそが神と天の恵みに違いない???




誰も読んでいないお話ようやく終わりですばい。さあ次は如何なるお話でせうか。

えっつ。まだ書くつもりなの。




それでは又です。


読破。
「暗礁 上、下」黒川博行著
桑原と二宮ペアの第3弾。相変わらず面白い。
大阪弁での2人の会話は絶妙だ。娯楽の傑作。

読破。
「切断」黒川博行著
真面目な作品。
やはり黒川氏は桑原と二宮ペアの著作が良いようだ。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.6.29by 博多の森と山ちゃん



2008年06月27日

6月27日 改造後ステンレス製スクリューコンベア試運転開始。。。



材質ステンレス製スクリューコンベア。
中間軸受改造後再度試運転開始した。トラフ掃除口の水漏れ試験も実施。
後は安全カバーを残すのみ。少々長いです。御勘弁を。。。


















其れでは股です。



2008年06月26日

6月26日 やはり(3)。。。



あいつ女性専務はコンベア下に設けられてある小屋へ辿り着くと
扉を開け周りを見渡す。鍵が掛けられてなかったのは幸いした。
あいつの九州は福岡、博多の街の町工場は何度も盗難の被害に遭った。
その度に警察に出てもらい指紋、足跡まで取ってもはもらったものの
結局犯人は捕まらずじまい。
この山間の田舎では泥棒はいないのだろうか。





目的物を見つけると即座に手に持ち立ち往生の車が置かれた場所まで駆ける。
一向に土砂降りの雨は収まりそうにない。
あいつは車の前輪の前に立つと即座にタイヤの前を手に持つショベルで堀り出す。
掘るとそこへ雨の水が溜まる。掘れば掘るほど泥水は深さを増す。
気にも掛けず先ずは右の前輪の前そして車の進行方向へ向かい掘り続ける。
そして左側のタイヤ周りも同じ動作を繰り返す。
息を切らし腰を時折伸ばしながら一切天を仰がずひたすら手に持つショベルとぬかるみの土との
格闘を続ける。
あいつの動作が止まる。背をゆうくりと伸ばし大きく呼吸する。
ずぶ濡れの体は土を掘る連続動作の筋肉の消耗による
熱エネルギーの放出により温められ、天より降り注ぐ水滴の冷たさに調和され心地良い。

あいつは手にショベルを抱えたまま駆けだす。
コンベア下に排出された天高くそびえたつ採石、小石の山の前に立ち止まる。
すかさずショベルをその山へ突き刺すと積まれた小石の山をそのまま車へと運ぶ。
掘られたばかりの泥土へと放り出す。即座にショベルには積まれたはずの小石は消える。
再び砕石の山へと向かい、ショベルへと積まれる。そして車へと小石の小山のショベルを
抱えたまま戻る。次々と掘られた穴は小石で埋められ行く。
何回も繰り返し行われる。だが、あいつは一切休むことなく血眼の表情だ。

あいつは小積みされた採石をショベルから放り投げると屈めた体を伸ばす。
痛々しい表情で腰に手を当て背骨をゆっくりとじわじわと伸ばす。
顔をしたたる水滴は汗か雨かは本人でも分からない。
ショベルを元の場所へ戻すと濡れた体のまま運転席の座席に乗り込む。
あいつが今回使っている町工場のデイーゼルエンジンのワゴンは常に座席の全て
新聞紙で覆われている。
それはなるべく清潔に保つためだがあいつの濡れた体で新聞紙は色が変わり
座席のソファーまでもが濡れる。

あいつは砂混じりの濡れた手で構わずエンジンをかけるオートマ車ではあるがわざわざギアを
ドライブモードより1段落とす。
ゆっくりとアクセルを踏みながらもハンドルを握る手に力が入る。
しかし決して一気に踏み込むことなどしない。細心の注意を払いじわじわと踏みこむ。


いよいよ目の前に燦然と立ちはだかる滝の山に向かい車を発進させる。。。


えっつ。又しても続きかよ~。誰も読んでいないと言うのに。




それでは又です。


読破。
「国境」黒川博行著
約830頁を一気に読ませる腕は大したものだ。
とにかく面白い娯楽大作。北朝鮮の内部事情も分かる。
あながち嘘ではないと思われるが。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.6.26by 博多の森と山ちゃん



2008年06月25日

6月25日 ステンレス製スクリューコンベア試運転開始。。。



本日材質ステンレスSUS304製スクリューコンベア試運転開始した。
だが、どうしても中間軸受部納得できず早々に改造開始した。


















其れでは股です。



2008年06月24日

6月24日 やはり(2)。。。



車に駆け込む頃は土砂降りだ。
コンベアからわずかな距離にかかわらず全身びしょ濡れになる。
あいつ女性専務は一刻も早くこの地を抜け出そうとセルを回しエンジンをかけると
即差にアクセルを踏む。
滝のように降り注ぐ雨のためむき出しの土は束の間、一面川のようになりあいつの車の前も左より
低い地へ向かい泥水が怒涛の如く流れ去る。
幸い車を出発させた地点は硬い土質だったのだろう。難なく車を発進させUターンすると
ワイパーを最大速度で動作させフロントガラスを叩きつける雨の円形の大群より垣間見れる
前方を睨み付けながら帰路を急ぐ。





思わずあいつはブレーキをかける。
前方立ちはだかる登りに思わずアクセルと緩めてしまい停止させる。
行きは下りのため何の苦労もせず走り切る。
だが、つい先程通ったはずの工場ライン間の狭い通路の上りの頂上は果てしく高く感じる。
その急勾配を止め処もなくこちらに向かい大量の雨が川となって流れ来る。
いや大きな滝となり水しぶきを伴い落ちて来ると言う表現がふさわしい。

構わずあいつはアクセルを踏む。一気に踏む。
それはやはり雨が降り出した際の心配、不安がそのまま現実となったのか。
車が進まない。いくらアクセルを踏もうと車はその場所から離れることはできない。
ハンドルはいつしか両手で強く握られている。

あいつはドアを開け外へ出ると即座に前輪を覗き込む。
手には傘はない。いや傘、合羽など雨を塞ぐものは一切車には積み込んでいない。
無情にも空からの大量の水滴の束はあいつの体を一気に襲う。それも次々と止め処なく。

「やはりそうか。」
前輪駆動の前側タイヤ左右とも土の中に深く潜り込んでいる。
タイヤの下半分はぬかるみの泥土の中であいつの足も既に土の中に入り込んでいる。
あいつは車中で履き換えたはずの安全靴の姿は見えずその上を早い流れの泥水の川が通過する。

何故あいつはアクセルのペダルを踏み続けたのだ。
その前に何故一気に車を走らせなかったのだ。何故停止させず、スピード落とすことなく
上りを果敢に駆け上がらなかったのだ。

あいつは周りを見渡す。今日は日曜日でこの工場は休日だ。誰もいるはずもない。

あいつは目についたその場所へ向かい走り出す。
ずぶ濡れのあいつは大量の雨をかき分け、足の動きを遮るぬかるみの土に構わず歯を食いしばり
必死の形相でその場所へ向かい走る。
大きく手を振りそして大きく左右の足を交互に一歩一歩踏み出しながら。。。


えっつ。まだ続けるつもりかよお。




それでは又です。


読破。
「長いお別れ」レイモンド・チャンドラー著、清水俊二訳
予測できない結末。ハードボイルドの傑作。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


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2008.6.24by 博多の森と山ちゃん



2008年06月22日

6月22日 やはり(1)。。。



「まずいな。小雨がいよいよ本降りか。」
あいつ女性専務はトラス構造の幅広のベルトコンベアのエキスパンドメタルの
歩廊の上に立っている。
地上からは約5M程度の高さであろうか。
この山間にある工場にはベルトコンベアが何十台と屋外に設置されているが、
幸いな事にどれも簡易的にスレート屋根が張り巡らされている。
あいつ女性専務は屋外で地上高く2本足で立ってはいるが、その屋根のお陰で体
を覆っている作業着がずぶ濡れになることはない。





「いよいよ雨脚が強くなってきやがった。急がなくちゃ。」
本日は早朝より我が町工場を出発し今現在ベルトコンベアの寸法測定を行っている。
平日はこの工場の機械、機器はすべて稼働しており、寸法を測れるのは運転停止
されている日曜日しかない。
稼働中でもできるのであれば高速道路を使い1時間半も掛けわざわざ日曜日に
出向く必要はない。




今工場内へは我が町工場所有のデイーゼルエンジン車で機械のそばまで乗り附け
測定用の用具、カメラを収め鞄を持ちヘルメットと作業着姿の出で立ちで目的地である
コンベアの階段を登る。
小雨の空模様だが、山間にある工場だ。小鳥のさえずりが聞こえ、普段のけたたましい機械の
唸り音と共に舞う粉じんは全くない。
清らかな大気と緊張感さえ感じる静寂さがあいつを普段の博多の街でのきな臭い大気
そして途切れることのない騒々しさから切り離してくれる。
ここの綺麗な大気を思い切り吸えるだけでも出向くかいはある。

軍手をはめた右手で手すりを掴みながら長靴を履いた2歩足で階段を登りきると歩廊を
ゆっくりと歩む。


目的の場所で早速やるべく仕事を開始する。
グリスで即座に軍手は真黒になり、堆積している粉じんで紺色の作業着はいつしか真っ白だ。
今コンベアの駆動部の様子をデジタルカメラに収めると次なる目的地へと向かう。

雨脚は強くなる一方だ。急がねばならない。其れには理由がある。
だが、決して慌てる事なく一歩一歩着実に足を進める。
屋根は簡易的であり横雨はふんだんに入り込み通路であるコンベアの歩廊は濡れる。
鉄の歩廊がいくらエキスパンドのでこぼこであろうと濡れれば滑り易い。
登り以上に下りは危険を伴う。その上機械間には歩廊、階段が設置されていない、
いや構造上設置できない個所があり梁と梁を伝わりながら先を急ぐ。
屋根がない空間であろうと構わずただ自分の身が地上へ叩きつけられぬよう
用心しながらスリップしないよう両手も使い体を運ぶ。

既に幾分か湿った作業着にかまわず作業を続けこの様子も写真に収める。
一連のやるべく作業を終えると忘れ物、落し物がないかどうかいちいち目を払う。
もし、客先出荷物にあいつの所有物が紛れ込んでいればそれこそ一大事だ。
細心の注意を払う。


空とあいつを遮るスレート屋根を叩きつける雨の音は強くなる一方だ。
騒音はおさまるどころかついには土砂降りの雨が山間の工場を襲う。
あいつの心配は空からとめどもなく幾重に重なり落ちゆく水滴の量に
比例して膨らむばかりだ。


あいつはコンベアの階段を降り切ると一気に車に向かい駈け出した。
大きな不安を胸に抱えながら。。。


次回へ続く。


えっつ。このエントリーは続きものだったのですか。




それでは又です。


読破。
「迅雷」黒川博行著
先ず発想に驚く。決して他では見れない内容だろう。
しかし面白い。この作品も一気に読める。この作者のスピード感は格別だ。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.6.22by 博多の森と山ちゃん



2008年06月20日

6月20日 取扱説明書。。。



「本当に金を払うのか。」あいつ女性専務は一人呟く。
一旦取り掛かった以上、止める訳にはいかない。
パソコン画面を睨みつけ過去のデータを変更しながら一頁ずつ完成させて行く。
「次の製品のおさらいにはなるな。」
全体図、フロー図、主要な図面そして制御盤の回路図とA3版の図面も次々とプリンター
より排出される。





今回は相手より条件を提示して来た。
過去一年以上未払いの機械追加分の金額を取扱説明書と引き換えにようやく支払うと言う。
疑心暗鬼は拭えない。
だが、この大金の入金は貧乏暇なしのいつも資金繰りに四苦八苦している
我が零細町工場にとって大層有難い。

相手は困り果てているのは容易に想像が付く。
一切の機械の操作手順、マニュアルは手許にない以上運転は手探りでやっているに
違いない。
確かにボタンを押せば機械は動く。しかし、何らかの操作に手を加える場合、
トラブルが起きた場合、細かい動作についてはどうしても製作側に確認せねば
ならない場合も起きる。
それ以前に取扱説明書があればある程度は解決はできる。
説明書がない上製作会社と折り合い悪く問い合わせができないとなれば
機械、機器は目の前にあっても今回は特に宝の持ち腐れで対応しようがない。

こちら側から言わせれば当然の成り行きだ。
金を支払わないのであれば報いは必ず起こる。
いくらものづくりでも無料奉仕でやれるものではない。




一方、あいつ女性専務が売った他社の製品が壊れ我が町工場に引き上げ修理を行っている
製品がある。
結局一つの部品が壊れていることが判明。
製作会社へ連絡すると即座に無料でその部品は送ると言う。
しかし、その修理にかかる人件費、運搬費は出せないと言う。

実は客先は今回はある理由のもと金は一文たりとも払わないと断言している。
そんな殺生なあな話である。
だが、このお客からは長年大層可愛がってもらっている。
無碍に断ることはできなかった。

そしてこの製作メーカーは最近ようやく脚光を浴び始めたベンチャー企業だ。
金を持っていない。部品の金額はだけは持つので後は何とかご勘弁だと言う。
修理もせずにほたっておく訳にもいかない。
やはりそんな殺生なあな話ではある。
結局どこからも金が出ないとなるそれこそ働き損のくたびれ儲けだ。




一方取扱説明書、完成図書は間もなく完成だ。
部品点数はかなりの数に上り他社の部品の取扱説明書だけでも200頁は越しそうだ。
重たければ重たい程紙代、コピー代、プリンターインク代そして最も高いあいつ女性専務の
人件費が掛っているという事だ。
それにこの完成図書の製作期間中は一切他の仕事ができない。
特に図面描きができない痛手はあいつの町工場のものづくりには大きいのだが。
しかし、この図書完成の折には大金が目の前に積まれるに違いない。
それだけを思い浮かべながら懸命にパソコン画面に向かう。

大金を手に入れたとしても既に行先は決まってはいる。
我が町工場ならばこれも当然の成り行きだ。
銀行さんが手ぐすねひいて待っているという目の前のノンフィクションストーリーは
完成している。


一方そんな殺生なあなの修理品はお客へは一応相談に行こうと心に決めている。
結果は成り行き次第だ。何らかの進展があればよいのだが。
確かに少しでもお金が入れば又しても銀行さんの餌食になるのは目に見えてはいるのだが。


当然取扱説明書はある程度は入金がないと送らないつもりだ。
相手の過去の行動からすると当然の我が町工場が取り得る行動だ。
しかし、折角の努力が徒労に終わるとなれば。
いや終わる前に今回だけは弁護士の先生にお世話になるつもりだ。


銀行さんはいつでも手を大きく広げ我が町工場を歓迎してくれるはずだから。




それでは又です。


読破。
「てとろどときしん」黒川博行著
初期の短編集。大阪弁の会話のやり取りは相変わらず面白い。
最近の娯楽大作の片鱗は見えるが。。。


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2008.6.20by 博多の森と山ちゃん



2008年06月19日

6月19日 梅雨空の下我らが職人はひたすらものづくりに励む。。。



蒸し暑さも何のその。


















其れでは股です。



2008年06月18日

6月18日 左横仕切り向こうの商談。。。



只今製作中の全ステンレスSUS304製のスクリューコンベアの様子。




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あいつ女性専務は耳をそば立てる。
「あの声はもしかしたら。」
椅子に座り客先担当者と商談中ではあるが構わず左横の仕切り向こうから聞こえる
声に注意を払う。
目の前の人物よりの言葉に対してはいちいち頷いてはいるがどれほど頭に入っているかは
定かではない。
「やはりあの会社のあの人だ。」あいつは少々大きな声でたどたどしく話す口調に
誰であるかを確信する。


この会社の評判は他の出入り業者からはあまり芳しくない。
それどころかひどく忌み嫌っている業者もいる。
あいつにとっては競争相手の会社ではあるが感情的に思うところはあまりなく
一体どうやって売上を伸ばしているのかに興味を持っていた。

確かにこの会社は最近このお客に対しかなり売上を伸ばしている。
当初はそれほどではなかったが今の実績は他社を蹴散らし破竹の勢いだ。

実のところこの会社の経営は大きな工場を持ってはいるがそこで働いているのは
全員他社の人間だ。設計も他社に任している。
建前はものづくり会社ではあるが肝心のものづくりは設計、製作そして据付まで
全て他社任せの会社だ。
いわゆるエンジニアリング会社と言ってよいだろう。

この会社が出入りするきっかけは他社からの紹介らしくこのお客との資本関係は
全くないらしい。
民間大手の天下り先でもないと聞いている。
では一体ここまで入りこめたのかと言うと。

他の業者の話ではかなり接待に金を注ぎ込んでいるらしい。
その上個人的な借金まで肩代わりしている噂まで耳にする。

だがこの程度であれば大手の企業ではよく耳にする内容であり果たしてこれだけかどうか
実のところあいつは訝しく思っていた。
実際のところ他にも理由があるのではないかとこの会社の動向を気にかけていた。

その会社があいつのすぐそばで話をしている。
目の前の商談をこなしながらも何とか隣の話の内容を懸命に聞き取ろうとする。
決して自社の商談を打ち切る訳にはいかない。
関心を両方に寄せながら出来得る限り横から聞こえる声を辿る。


どうも話の内容は弊社と全く同じ環境対策のようだ。
それも大手企業の人脈からある人物を紹介しようとしている。
昨今どこの企業も頭を悩ましている化石燃料の高騰。そしてCO2排出制限。
産廃費用の削減。その対策にどこも忙しい。

あいつは聞こえてくるその言葉に思わずやられたと白旗を上げる。
あいつも最近にわかによく耳にする名称だ。
それは「スターリングエンジン」。燃料を全く必要としない加熱と冷却を交互に繰り返す
運動によりピストンを動かすエンジンだ。
現在しのぎを削りこのスターリングエンジンを開発している会社が多々ある。
まだまだ金額は高価だが普及するにつれ値段は下がるだろう。
このお客のように燃焼する工程があればこのエンジンが活用できる。
いや、バイオマス、太陽光でも良い。
全く化石燃料を使用せずにたとえば発電が可能となる。

あいつは思わず唸ってしまう。当然目の前の担当者は驚く。
しばらく沈黙の時間が過ぎると再度商談は開始された。

「やはりそうだったのか。この会社は接待だけの会社ではなかったのか。」



あいつは自社へ戻ると、パソコンの電源を入れ電子メールの受信をまず確認する。
今日も熱源蒸気のみの特許申請中の連続式ベルトコンベア式乾燥機の問い合わせが来ている。
早々あいつは返事を書く。

この内容をいつも真っ先に書く。

「弊社は零細町工場のためいつも資金繰りに苦しくいくらかの前金を頂くことが条件になります。」と。




それでは又です。


読破。
「厄病神」黒川博行著
娯楽作品。他にはないスピード感で一気に楽しく読めた。
産廃業界に対する内容で見知っているだけになおさらの感がする。
しかし面白い。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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 次期改良乾燥機テストデモ機は7月末完成を予定していますブログあるはず。
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2008.6.18by 博多の森と山ちゃん



2008年06月16日

6月16日 あいつの個人的な不祥事。。。



本日の内容はあまり心地の良いものではありません。念のため。。。




呼吸するのさえつらかった。
けたたましい遠吠えがあいつ女性専務の聴覚を台無しにし、一呼吸ごとに襲う
頭痛が体全身をもだえさせる。
吐き気は束の間の休憩を一切与えずあいつがいくら体内におさめられた食べ物を
吐き出そうと容赦しない。
ついには予測はすでについていたが出す物がなくなった以上当然のごとく真黄色の胃液を
全身に冷汗を掻きながら嗚咽の悲鳴とともに口元から垂らす。
その嗚咽にも一切構うことのない吐き気というふんだんに体のエネルギーを奪い去る
あいつに与えられた苦痛はとめどもなく、ついには反吐(へど)胃液の色は鮮やかな黄色から
いつしか黒色を帯びあいつ自身を更なる驚愕の心地へ誘う。





会社の慰安旅行でマイクロバスの最後尾の席を占領し一人優雅にくつろいでいた。
予定のスケジュールは無事無難にこなし、お土産屋一件寄ると後はあいつの町工場へ
戻るだけだった。
昼食後訪れた神社ではあいつの体調には何ら変化はなかった。
ところがだ。
その目的地を出発した後より次第にあいつを体の変調が襲い始める。
先ずは頭が痛みだしついには吐き気を催す。
一向におさまることなしに時間の経過とともに頭痛そして吐き気共大きくなる。
ついには吐く。一旦の小康状態の後再び吐き気が襲う。
頭痛は一向に収まらない。それどころか時間とともに痛みが増す。
頭が割れるかの如く苦痛はとめどもなく襲いいつしか体全身に汗をかいている。

今更一年に一回きりの全社での旅行だ。
ささやかで近場での旅行であるが町工場の皆楽しみにしていた行事だ。
車を止める訳にはいかない。旅行を止めれるはずもない。
あまりの苦痛に表情はゆがんでいるが耐える。
仰向けになればなおさら反吐の度合いは濃くなく。
うつぶせになり尻をあげ不格好であるがその態勢があいつにとっては適切のようだ。
だが、頭痛と吐き気は常にあいつを包み込み決して逃そうとしない。

止まらないマイクロバスからの道路を走る震動があいつの体をより一層蝕む。
最後尾の席のあいつへの振動の衝撃はとてつもなく大きい。
普段全く気にもならない上下そして前後の車の動きが今ではいちいちあいつ自身の体を
悪い方向へとひたすら刺激する。

かすかな意識のもとであいつはその理由を考える。
やはり朝の生麦酒グラス一杯が理由なのかも知れない。
その上車酔いか。
さほど頑丈ではない胃腸の悲鳴がその答えに違いがない。

町工場へ到着する頃は暑くもないのに体全身汗で濡れ既に意識は朦朧としており
何とか一人でバスは降りるが歩くのもふらふらでそれこそ千鳥足だ。
あいつの体は吐き気と頭痛で全く自分の意思通りには動かすことができず
病院へと運んでもらう。
病院への車中ではいつもようしてもよいようビニール袋片手に頭はうなだれ開いた手で
必死に取っ手を握る。その取っ手だけがあいつを支えている。

周りの人物に支えられ病院のソファーへ座りこみ。
決して頭を上げることはできない。あげれば即座に戻す。

息絶え絶えに先生、医師と問答する。
朦朧とした意識の中であいつは驚く。
即座に脳をCTで調べるという。頭痛と吐き気はくも膜下出血の恐れがあるという判断らしい。

結果は2時間余りの点滴で済む。つまり脳には何ら異常はなかった。
自宅まで送ってもらい布団へなだれ込む。
それ以来昨日日曜日は一日横になる。
一日中床にふすのは過去入院時以来のあいつにとってはめったにない行動だ。

夕食でようやく口にものを入れることができるようにまで回復する。

本日月曜日はもちろん出勤だ。
床に伏した影響だろう。体全身がだるく徒歩通勤での踏み出す一歩一歩にわざわざ
渾身の力を込める。
事務所に到着したころには疲れがあいつを包む。
その疲れは日常のものとは異なり奥深くそして大きい疲れだ。
それに巻き込まれてはいけない。その体のまま無理やり早朝の掃除に費やす。




しかしあいつは今更ながら決して両親に対する感謝は忘れない。
それはあいつを病院へ連れて行き点滴の最中の長い時間じっと待ち続け
そして自宅まで送ってくれたのは紛れもなく年老いた我が親父とお袋なのだから。。。




それでは又です。


読破。
「魂がふるえるとき」宮本輝編
日本の名作を宮本氏が選んだ作品集です。
いずれも著名な人物の作品でとても味わい深い。


「ダック・コール」稲見一良著
たいへん静かで落ち着いた文体で心惹かれるものがある。
いくら内容が騒がしくとも時は静かに流れます。
山本周五郎賞受賞作。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.6.16by 博多の森と山ちゃん



2008年06月12日

6月12日 一品料理。。。



あいつ女性専務は昨日の雨が真赤な嘘のような真っ青な空のもと
早朝ベテラン職人と九州は福岡、博多の町工場をいで立つ。
何件か客先を慌ただしく駆け廻る。
結局帰社した時間は夕刻なれど思い出したかのようにかなり遅い昼食の弁当を
ほうばる。
食べ終わるとまたしても我が町工場の事務所を出る。
既に梅雨入り宣言は出されたはずの北部九州の地で束の間と言うべきであろう
青空に夕日が染み入り始める時間なれど構わずに。。。





夕焼け雲を通り越すまばゆい太陽の光を避けるべく車のサンバイザーを下ろす。
赤と橙色の混じり合う夕日に照らされながらもあいつはふと思う。


ものづくりにおける一品料理との言葉は同じなれど全く内容が異なるではないか。
ひとつは客先よりの要望に合わせその通りに作る。
まさしく言われたそのものをつくるのではあるが、そこには当然ながら受け手の
技量が問われるのは当然だが元にあるのが要望と言うべき客先のアイデアだ。
根底にあるアイデアの先の枝葉部分にはふんだんに受け手であるあいつそして
我が町工場のアイデアも導き出す。
あくまでもそこには目の前には常に客先の顔が突きつけられているのであり
原因も常に相手にあり結果も相手であり我が町工場のもとにはそもそもの
アイデアは残らない。

ところが同じ言葉である一品料理とて相手の問題点そして相談内容を元に
あいつそして我が町工場よりのアイデアがもとであればおのずと上記と結果までもが
異なる。
根底にあるのは第一義であるべくこちら側のアイデアでありそのまっ節にある
答えがいくら相手側にあろうと完成品はものづくりを作り始めたつまり提案した
者にあるのは当然であるべきだ。

一品料理ものづくりは傍目から眺めると両者とも似ているようではあるが
全く異なる。
それには商売としての売るという素因が果たしてそのものづくりに横たわっているかが
大きな違いの理由となりうる。
相手側アイデアではその相手のみのもととなり提案した者はあくまでもこちらでもない。
何ら相手に対し主張はできない。

売るものづくりに必要なのは提案でありその根底にあるアイデアである。
たった一人の相手に売るのではなく多くを売らねば商売は成り立ちにくい。
本来もしかすると一品料理とは相手側の要望通りのものづくりとは異なり
情報をかき集め考えアイデアを絞りだし他で作れないものを作ることではないかと
思う。
何を今頃との感はしないではないが長年にわたる決して下請けだけはしたくはないとの
信念が少しでも基礎にあればそれだけで少しは成長してと言えるかもしれない。

既に我が町北部九州は自動車会社の下請けの要請が多くある。
新聞紙上ではレベルが低くとても自動車工場の下請けなど引き受ける会社は
まだまだ少ないとのたまう。
まあどう思おうとそれぞれだ。
そもそも何故小さい町工場は下請けという概念にとらわれなければならないのか。
それが日本におけるものづくりの仕組みだからか。
しかし、常に安く。安価に。求められる。


こだわるべきは売るために仕組みつくりだとすれば一品料理もものづくりにおける
一つのそのこだわりの回答ではないか。
それは決して大手が手を出さない競争相手が気がつかないなるべく狭い範疇での
特化したものづくり。
似ているようで全く異なる提案一品料理ものづくりこそがあいつの町工場の生きる道だと
いつしか歯を食いしばる。


あいつ女性専務は本日最後の客先を出、車のハンドルを握り我が町工場へと向かう。
本日の疲れとともに夜の灰色の帳は降りて行く。。。




それでは又です。


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2008.6.12by 博多の森と山ちゃん



2008年06月11日

6月11日 振り子式供給装置。最終試運転はうまく行ったのか。。。



特徴としては
1)回転運動を振り子運動への変換。
2)センサーとインバータにより2段階の速度調整が可能。
3)ホッパーが空になった際のブサー音。


















其れでは股です。



2008年06月10日

6月10日 まさか(7)。。。



彼は突然あいつに向かい言い放った。
「今は幸せかい。」
あいつは当然幸福であり何も起こらない日常こそが最も有り難い一瞬で
それ以上何も望むことはない。
時はあいつそしてあいつの周りを常に豊かな心地で包んでいるのであり
不幸という言葉はそう思う貧弱な心の持ち主の責任に違いない。
幸せな人物からは不平、不満そして愚痴を聞く事はなく慈しみが漂う。
あいつは自信をもっていつも答える。
「いつも幸せよ。」と。





「安心した。」「でも久しぶりだな。」
彼の気まぐれな発言にあいつはつい微笑む。
あいつは頷きながら彼の昔のままで少しも変わらない突拍子もない発言に
つい安心感を覚える。
確かに見た目は年齢は重ねてはいるが中身は昔のままの気がする。
あいつの望みがそう思わせるのかも知れないが何年たっても人間の本質は
変わる事はないだろう。

いつしかあいつは二人きりで思い出をつっくていた頃の彼の姿と重ねる。
やはり変わっていない。優しく穏やかな彼。決して感情的にはならない彼。

嬉しかった。昔のままの彼が目の前に座っている。
彼の胸へ飛び込んでみたい。そして強く抱きしめて欲しい。

しばし沈黙が続く。あいつはその静かな時の流れにいつしか乗りかかり
安寧と安心に温かく包まれている。
だが、あいつは自分の今現在頭を駆け巡る行動を取ることなど出来るはずもなく
ただ椅子に座り彼を見つめるだけだった。
理由なしに胸の鼓動は高鳴り息が詰まる。頬は赤らみこみ上げてくる。
目は潤み体に力が入る。
何故そうなるかは理解できてはいないがその結果にあいつは納得していた。

とうとうその胸躍る空間は裂かれ別れの時を迎える。

「分からない事があればいつでも連絡していいよ。出来る限りの事はする。」
既に彼の顔つきは仕事する精悍な表情へと変化している。
あいつは「はい。分かりました。」と元気よく一社会人として返事をする。
頭を互いに下げ挨拶が終わると彼は颯爽と歩き出す。
あいつは彼の姿が見えなくなるまで目で追う。

あいつはしばらくその場で佇みどれほどの時は経過したであろう。
あいつは町工場へ帰社すべく出口へと向かう。
あいつは歩きながら決意する。あいつはある決断をすることに最早ためらいはなかった。




後日彼からあいつの町工場へ電話が入る。
しかし、あいつは電話を決して取らなかった。
若い営業マンが受話器を握り話し始めた
「専務から私に担当は代わりました。○○と申します。」


あいつ女性専務はこの光景を眺めながら一人呟いた。
「これでいいんだわ。今が幸せだから。」と。。。




ようやくやっと終わりです。誰も読んではいないだろうが。




それでは又です。


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2008.6.10by 博多の森と山ちゃん



2008年06月09日

6月9日 手強い材質ステンレス角丸シュートの製作。そしてまさか(6)。。。



この角丸シュートは少々手間暇掛っています。



















あいつははやる気持ちを抑えつつ彼の待つ工場へと急ぐ。
嬉しかった。彼からの電話が。待ち焦がれていた。彼からの電話を。

あいつは到着し彼の顔が視界に現れた途端何故か胸にこみ上げるものがあった。
しかしあいつは必死に冷静を装う。あいつを襲う熱い胸の詰まりに懸命に耐える。
正直なのはあいつの笑顔でありそして赤らんだ顔色だった。
彼が気づいているかどうかは分からないがいつもの微笑んだ表情は何ら変化がない。
あくまでも仕事をやっているのだ。あいつに今必要なのは理性だけだった。

彼はあいつを呼び出した理由を話し出した。
それはもちろん彼の会社より依頼した新規の乾燥、炭化装置についてだ。
彼は何度も決してこの話は社外秘だと釘を打った。決して他には漏れないようにと
真剣な眼差しで同意を求める。
サラリーマンそして会社での立場上話せる内容であるが、この内容が社内で知れ渡ると
自分自身の社内で立場がどうなるか分からないと深刻な表情で語る。
あいつはただ頷きそこまでして何故話してくれるかはどうしても質問出来なかった。
わざわざ彼があいつに社内の事情を語るかは若かりしころの二人だけの甘酸っぱい
思い出のせいかと脳裏をかすめる。

しかしながら彼が語った内容は実のところある程度は予想はできていた。
常に心の準備をしておりさほど驚くべき事実ではなかったが必死に語る彼に対しては
出来るだけ大袈裟な表情と仕草に努める。
その行動は彼に対する精一杯の感謝であるのだが。

その内容は今回の提案内容はあまり詳細に技術情報を提供しないようにとのことだ。
時間を割き貴重な内容を提案すればするほど落胆の度合いが大きいのが目に見えている。
既に選定される業者は決まっており情報は全てその業者へ流れる。

決定権者である彼の上司はその業者に首根っこを掴まれており夜の接待は当たり前で
ゴルフそして金まで渡してているという噂だ。
最近その業者は転勤して来たばかりの彼まで誘っているという。
今のところ何かと理由をつけ断ってはいる。
しかし、今後上司同伴となれば無碍に断ることはできなくなるだろう。
彼も会社の一員でしかすぎない。上司の命令となればいずれ従わざるを得ない。
官公庁ではないのだから何ら法律に触れることはない。
既に業者からではなく上司から誘う場合もあるらしい。

そうなるとどうしてもその業者から買わなければならない。
業者との癒着が見つかればもちろんその席からは外れることにはなる。
しかし、その上司だけでなく長年続いてきている。
確かに社長は毎年業者との癒着は反対しているんだが。目が届くはずもないしな。

そりゃあ。他の業者からも買う。しかし、それは社内的にばれないがための隠れ蓑に
過ぎない。
実際は隠れ蓑の内容は既に社内では周知の事実だが誰しもが自分が可愛い。
自分の今の立場を守りたい。
誰しもが黙っているのは一会社員であれは当然の行為なはずだ。
いやそうしなければ立派なサラリーマンではない。

あいつは初めて聞いたかのように驚いた表情を重ねそして頷く。
その行為も又一社会人として当然の行為であろうか。
あいつはいつしか自分自身に疑問を持ち始める。
やはり目の前にしているのはあくまでも一社会人と応対しているのであり
決して一個人としてつまり一男性として話を聞いているのだろうか。

だがこの真剣な表情は決してあの頃とは変わりがないとあいつはつい見つめる。
彼は一体私のことをどう思いそしてどう感じているのだろう。
一体どういう心境がその真剣なまなざしの奥に秘められているのだろう。
あいつ長い間彼から放たれる彼自身を精一杯受け止めていた。


突然彼は思わぬ言葉を発する。


えっ。まだ続けるつもりですか。




それでは又です。


読破。
「黄昏のベルリン」連城三紀彦著
壮大な内容ではあるが私にとってはあまり。。。


読破中。
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2008.6.9by 博多の森と山ちゃん



2008年06月07日

6月7日 我らが職人はひたすら材質ステンレス半自動溶接に励む。そしてまさか(5)。。。



我が町工場ではステンレス加工がまだまだ続く。。。



















彼からの開発装置の提案に対し何ら回答できないままでいた。
そう簡単においそれとは返答できる内容ではなくもし要望通りのものが
出来るならこの客先だけでなく数多く確実に売れると予想ができる。

既に次なる開発装置はあいつのの町工場では手掛けている。
零細企業であるため追加となる他の装置の開発までは金と人手がない。
それなら即座に断ればよかったのであるがあいつは何故かしらそれが出来なかった。
それは客先の担当者が昔の彼であるのが最も大きな理由であろう。
しかしながらあいつは過去の鮮やかな彼との二人きりの思い出が断れない理由だとは
自分自身理解はできていなのだろうか。
既に忘れ去るべき過去の事実でありそれに惑わされることは決してあってはいけない
事柄のはずだ。
もし決して忘却の彼方へ葬ることができないとすれば何らかの切っ掛けで
ずるずると引きずりこまれる可能性すらある。

彼との二人きりの昔の秘めた麗しき事実はあいつの人生のアルバムに明確に細やかに
書き込まれそのページを頭の中でめくる楽しみをついつい味わう時間を作ってしまう。
その味わいは今現在のあいつそして彼のおかれた境遇からは危険な味との回答でしか
見出せないはずだ。
それはあいつは理解はしている。十分に理解しているのだが。
どうしても頭では分かってはいるのだが。
彼の姿を思い浮かべるだけで胸の鼓動は激しくなり苦しくなる。
その苦しさはあの頃を全く一緒だ。身も心も若かったあの頃と何ら変わりない。
考えれば考えるほど。思えば思うほど。

しかしその胸が詰まる苦しみは、いつしかあの頃の清純な乙女の心に戻ったような心地で体が
ふわふわと浮きあがりとても心地よい。

あいつは一生懸命忘れようとしていたのは事実だ。
忘れなければそれこそ今にも思わず体が解き放たれ危険な行為をしかねない。
あのまばゆいアルバムの彼とのページは全て即座に破り捨てなければならないのは
分かっている。
だからこそ決してあいつから彼へは連絡することはなかった。
又、彼から電話が掛って来ぬよう祈るような心地の日々を過ごしていた。
なるべく懸命に仕事へ没頭しようと心掛けた。
決して彼を思い出さないようひたすらあいつは町工場で出来得る限り汗水たらし働いた。


しかし、その努力も束の間のはかとない行為にしか過ぎなかったのであろうか。
時間の流れとは時には無残との代名詞が付くのであろうか。


あいつへ彼より直接早急に会いたいと連絡が入る。
もちろん仕事上での内容ではあるが。
詳しい内容は彼の工場でとのことだ。



あいつの心臓の鼓動は大きくなり胸騒ぎが収まらない。
いつしか赤らんだ頬に微笑みを浮かべたあいつは。

そして。。。




明日は日曜日ですよ。まだ続くのですか。


それでは又です。


読破中。
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2008.6.7by 博多の森と山ちゃん



2008年06月06日

6月6日 まさか(4)。。。



電話の内容はあくまでも仕事のことであり個人的内容などなかった。
当たり前だ。何を期待しているんだ。
あいつ女性専務は自分ながらにあきれる。
どうしても過去のまばゆい出来事を忘れられないでいる。
だが今現在の自分自身の社会的責任の重さを考えれば甘酸っぱい二人だけの秘密など
どこかへ放り投げ無残にもずたずたに壊してしまわねばならないはずだ。
あいつのやらなければならないことが山ほどある。
町工場の皆の人生はあいつの肩にかかっていると言っても過言ではないのだ。





彼からの電話の内容はあいつの町工場の今後の行方を占う可能性すらある
十二分に検討するに値する内容だった。
彼が働く大企業の工場もやはり化石燃料の急激な高騰が大きな問題になっており
その上、環境に配慮した経営活動がより一層重要視されている。
化石燃料を使用することによるCO2排出は当然減らさねばならない。
そのため今後化石燃料の代替エネルギーを使用する装置の装置を検討しているらしい。
それは長期的ではなく既に早急なる課題にあがっている。
あいつの町工場が提供した特許出願済みの乾燥機は産廃費用を減らす意味では
十分に威力を発揮している。

それに彼が働くような大企業となると、接待、賄賂という営業手段を使う多いなか、ただ
技術面のみで接触している企業は皆無に等しい。
そういう会社にこそ検討してほしいとの要望だった。

検討する内容とは全く化石燃料を使用しない乾燥機、炭化装置の開発という。
但し、あいつの町工場も辛酸なめさせられた過去がある金額の支払いが条件だ。
成功すれば金は出すが失敗すれば一銭も出さない。
となるとたやすくは首をたやすく振ることなどできない。

既に何社にも声を掛けたがどこも怖がって色よい返事はもらえてないらしい。
当然だろう。あいつとて怖い。失敗すればあいつの零細町工場はひとたまりもない。

だがあいつは決して無碍には断らずに回答は保留にする。
何らかの解決手段があるかというと実はないのだが。
だが出来ないとは言えなかった。
その理由はあいつ自身とて分からなかった。
彼からの電話だからか。いや装置の開発に何らかのアイデアがあるのか。


化石燃料を使用しない乾燥機は存在する。
先ずは熱風発生器、赤外線等電気エネルギーを使用する方法。
これは消費電力を相当量使用しランニングコストがかなりかかる。
しかし、熱源自体は煙等は一切発生しない。

次に余剰蒸気を使用する方法。
この方法は伝熱方法をとれば乾燥は出来る。
だが蒸気がなければボイラーで熱源である蒸気を作らねばならない。
そうなると煙が発生する燃焼方法を取らねばならない。

あいつの町工場は上記2方法による乾燥機は既に開発済みであり特許も出願している。
それにバッチ式ではなく連続式であるのは画期的だと言えるだろう。


あいつは既に次なる乾燥機は開発検討していた。
特に余剰蒸気を熱源である乾燥機は改良作品を既に試作中だ。
さらにだ。あいつは他に化石燃料を使用しない方法に頭を悩ましていた。
そして今現在は2つの方法を見出す。
一つが燻焼。もう一つが磁気分解熱による方法。
いずれも化石燃料は使用しなくても済む。
燃料方法を全く取らないためダイオキシンからの規制からは外れる。

やはり今現在は様々な課題の壁にぶち当たっている。


あいつは彼の姿は既に脳裏からは消え去りただ次なる装置の開発のみが
四六時中頭を悩ましていた。。。

ところがだ。。。




えっ。まだ続くのですか。


それでは又です。


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2008年06月05日

6月5日 まさか(3)。。。



声を掛けられ驚く。
今度見掛けたら勇気を出し話しかけようと思ったその人物から声が掛る。
一瞬の戸惑いは瞬く間に消え去る。
彼は昔のままだった。柔らかな口調。笑顔。髪の毛をなでる仕草。
少し低い声のトーン。目じりの皺が増えたがそれ以外は昔のままだった。
相変わらず言葉少なだった。あの頃もほとんど私がしゃべった。
今回もそうだったような気がする。声を掛けられた方が言葉が多かったようだ。
口元からは滑らかに次々と言葉が出る。
当初は敬語だったが次第に丁寧な言葉は消え楽しかった過去の囁き合った口調に戻る。
まるで流れた歳月は嘘だったかの如くに。





嬉しさからかついつい口元からは滑らかに言葉が出る。
話しながらも自分では何をしゃべっているかは記憶に残らない。
相手の言葉もあまり耳に入らない。
嬉しくもあり恥ずかしくもありまるで可愛らしい乙女に戻った心地だった。
当初は敬語だったが次第に丁寧な言葉は消え楽しかった過去の囁き合った口調に戻る。
まるで流れた歳月は嘘だったかの如く。

短い会話だったはずだ。
彼が手を振りながら歩き去る後ろ姿だけははっきりと覚えている。
嬉しかった。別れた後歩く歩調が元気であることに自分ながらに驚く。


其れからも何度か顔を合わせ会話する機会を得る。
しかし、長くはできない。誰が見ているか分からない。
昔の淡い恋人だった過去は今では私は出入り業者としての一人としての立場なはずだ。
この工場内ではあくまでも仕事上での立場での付き合いに過ぎない。
いやそうでなければならないはずだ。
彼からすれば工場内では様々な目がある。
業者、部下そして上司。
特定業者との馴れ合いは必ずしも良い目では見られない。
あくまでもサラリーマンであり家族を抱えている。
大きな会社であればあるほど個人の意見はなかなか言えないところもある。

あいつ女性専務は話ができただけで嬉しかった。
顔はほころび心は弾みどこかしら浮足立つ心地だ。
いつも会話を終えるとわざわざ儀礼的挨拶を交わし別れる。


あいつ女性専務は一人きりになるとさすがに考える。
会うたびに何かしら別の思いが強くなっていくことを。
その思いは自分だけかも知れない。
彼は多分昔の過去を気にしただ付き合ってくれているだけのようだ。
もしかすると見かけても声をかけない方が良いのだろうか。
ふと気が付くと知らず知らずに今更楽しかった昔の心地に浸ろうとしている自分がいる。
彼は家族があり、子供も既に二人いると言う。
一体何を期待していたのだろう。自分にも大切な旦那、子供がいるではないか。
もしかすると独りよがりに自分勝手に思い込んでいたのかも知れない。
そう考えると自分自身を恥ずかしくも思う。
確かに男女ではあるが今の立場はあくまでも直接的ではないにしろ会社対会社ではないか。
仕事上に別の感情を持ち込み事は許される行為ではないではないか。
このままでは私自身がどういう行動を取るか自分ながらに自信がない。
過去のひとしをの思い出ばかりにいつしか占領されついつい思いが募る。

止めよう。なるべく見かけても声をかけないようにしよう。
なるべく知らないふりをしよう。
そうでもしないと。私にも家族がいる。そして町工場がある。
毎日が幸福だ。そのうえ何を求めているのか。
いや求めるものが今の幸せを壊す可能性すらある。
なるべく顔を合わせないようにしよう。なるべく知らないふりをすればいいんだ。
あいつは心に無理やり決め込む。


しかし、決心しその工場から帰社したその日だった。
彼から会社へ電話があったのは。。。




まだまだ続きを読まれますか。


それでは又です。


読破。
「神様からのひと言」萩原浩著
面白く思わずニタニタしてしまう本です。
良か作品ですばい。


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2008.6.5by 博多の森と山ちゃん



2008年06月04日

6月4日 材質ステンレススクリュー羽根付軸を汎用旋盤で削る。そしてまさか(2)。。。



材質ステンレスは熱歪が大きい。
溶接後、熱処理、叩く等により歪を取る。
そして旋盤でシャフト、面合わせ等削る。
ステンレス機械物は其れを繰り返す。



















お客である工場内で何度か見かける。
あいつ女性専務はその姿をつい追いかける。
胸がいっぱいになり追いかけるのをあきらめる。
怖かった。声を掛けるのが怖かった。
過去のほんのりとした思い出がどうなるかが分からず苦しい。
もし声を掛け私だと気付かれないのだったあきらめはつく。
だが、それを切っ掛けに思わぬ方向へと進みでもしたら。

話をしたい。あれからどういう人生を過ごしたのか。
結婚は。子供は。もしかしたら独身。
いや何でも良い。他愛のない会話でいい。
声を聞きたい。あの人と会話をしたい。

何を考えているのかしら。
私も年齢を重ねすっかりおばっちゃんなはずだわ。
肌の輝きは衰え既に過去の若い魅力からは遠ざかっている。

考え過ぎかも知れないわ。
そうだただ声を掛け会話すればどうってことないはずだわ。
いちいちありもしない先のことを考えるから何もできないんだわ。
今度見かけたら声をかけてみよう。恥じらう年頃なんてもういつ事か忘れてしまったわ。

あいつ女性専務は何か吹っ切れたような爽やかな笑顔を振りまきながら
その工場を後にする。


一方その男はあいつ女性専務の立ち去る後ろ姿を身を隠しながら見つめる。
そして不気味に微笑みながら一人呟く。
「そろそろ声を掛けてみるか。」と。。。




まだ続きを読まれますか。


それでは又です。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.6.4by 博多の森と山ちゃん



2008年06月03日

6月3日 まさか(1)。。。



後ろ姿を目で追う。
「もしかしたら。」あいつ女性専務は今しがた近くを通り過ぎたその背恰好に
気を取られる。
気づかれぬよう後ろをつける。
「やはり間違いがない。あの後ろ姿。少し首を右に傾けて歩くその仕草。」
しばらくその人物の後ろを密かに歩く。





工場建屋の先をその人物は右に曲がる。
その際横顔が目に入る。
「やはり間違いがない。あの人だ。」
あいつは人物が誰であるかを確信し歩みを止める。
しばらくその場で佇んでいたが再び歩き始める。
「今更何と声をかければいいんだ。」一瞬僅かな微笑みを浮かべたがいつもの
颯爽とした顔付きに戻る。
工場出入り口へ向い歩きながらも次第にさざ波の如く思いが強くなる。
「あれからどんな人生を歩んだのかしら。別れてもう少なくとも20年にはなるわね。」
「でもあの横顔は昔のままだったわ。全然変わっていない。でも皺は増えたみたい。」
懐かしき過去があいつを襲い始める。
甘くもあり楽しくもあり自由で天真爛漫だった2人だけの美しい過去が。

今現在に満足していない訳では決してない。
今の生活に十分満足しているし幸せな日々を送っている。
旦那、子供に恵まれこれ以上何も望むことないとさえ思っている。

しかし、気にはなる。うら若き二人が過去手を取り合い肩を寄せ合った仲だった。
共に苗字ではなく名前を呼び合い目と目が合えば微笑んだ。
会話がなくてもそこに二人一緒にいれば何故だが安心だった。
ただ二人寄り添えば心配、不安から解放され何故だが楽しかった。
心が弾みときめきを感じそれがなかなかおさまらない。
未来のことなど分からない。いや考えもしなかった。
そこにいるだけで満足だった、。そこに一緒にいるだけで幸せだった。

あいつは工場出入口で訪問表にサインすると帰社すべく駐車場へと向かう。
いつもは違う行動を取る。つい後ろを振り返る。そして工場を見渡す。
門に立っている守衛のガードマンと目が合うとわずかに頭を下げ即座に元に戻り
駐車場へと向かう。
歩くあいつの表情にはほんのりと微笑みが浮かび頬は少し赤くなっているように見受けられた。


続きを読みたいですか。


それでは又です。


読破。
「白夜行」東野圭吾著
約850頁の長編。一気に読んでしまう。
なかなか読み応えのある作品と思えるのだが。



読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


読破中。
「竜の卵」ロバート・L・フォワード著


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2008.6.3by 博多の森と山ちゃん