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2008年02月11日

2月11日 散策(2)。。。



本日の通勤時は昨日日曜日よりは車通りの多さを感じる。
3連休とは言え本日は祭日だ。
一応は国民の祝日と名づけられてはいるが実際は業務を行っている会社は
周りには多く存在する。
御多分にもれずあいつ女性専務も相変わらず休みなしで仕事に勤しんではいる。
だが、その仕事がはかどっているかと言うと疑問符が付く可能性があるのだから
早々に昨日の誰も読んでいないそこはかとない物語の続きを書くことにしようではないか。




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先ずは昨日の終りの部分の抜粋を。


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梅の花の白色と枝の茶色が混じった木々を見ながら体を動かすことによる心地良さを味
わいながら前へ前へと進む。

あいつはふと気付く。あいつには突然目に入る。
当初は疑うばかりで信じることはできない。
あいつは歩きながらも目を凝らししばらく見入る。
眺める時間の経過とともに次第にその疑いが晴れ始める。
あいつは前からこちらに向かう姿を見つめながら前へと歩む。
その2本足の交互に踏み出す動作はこちらへと向かっている2人の姿が
近づくに連れ次第に緩慢となる
明らかにあいつの目に入っている2人の姿の影響であろう。
向こうの姿が近づくに連れあいつの歩く速度が落ちる。。。


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それでは続きを




あいつは当初誰であるかは皆目見当はつかなかったが向こうから近づく
二人の姿の輪郭がはっきりと目に映えるに連れ意識を始める。
それは疑いの余地のない確信があいつ自身に一気に襲い掛かるのであり
その明確化があいつ自身の体の震えを誘う。
思いにもよらない目の前の事実が当然至極に出現したのであり
何ら銀幕の中での出来事、テレビでの非現実的な演出でもない。
あいつは目の前の突然の事実の演出に無意識に目を大きく開け
そして開いた口を両手で塞ぐ。
あいつはいつしか立ち止まりただ近づく二人の様子を眺める。

あいつはとっさの行動に出る。
あいつは突然公園内の本筋の道を外れ、道筋の両脇に植えられている大きな木々の
中へと体を向ける。
向けた体をそのまま勢いよく生い茂る緑の葉の木々の中へと早々に体を隠す。
あいつは道からそれ両脇の木々に体を潜め、前方よりこちらへと向かっている
二人の姿からあいつが見えないように身を隠す。
あいつは身を隠した状態で顔半分のみを乗り出し二人の姿の行動をただ見入る。

二人の姿が次第にはっきりと映りあいつの瞼へ姿も明確になる。
子供だ。子供の二人連れだ。まだ小学生くらいであろう。
兄と妹が仲良く手をつなぎゆっくりと歩んでいる。
二人で何か会話しながらこちらへと歩んで来る。
二人は全くあいつには気づいてはいないようだ。
幼い二人とも色々な方角へと目をやりながら歩いているがあいつがいるところまでは
目は向けられてはいない。
あいつに向かい二人が歩んで来る。あいつに向かい二人仲良く歩んで来る。
あいつはこみ上げて来るものを抑えきれない。
あいつの瞼に映る二人の明確なる姿が茫洋となりその原因である涙のしずくが
地面へと落下する。
小さな兄と妹が近づくにつれあいつの体の震えは大きくなる。
その二人が近づく。あいつへと近づく。
仲良しの微笑ましい二人があいつの目の前へと近づく。
あいつはただひたすらその行方を追うだけで一切その他の行動をとらない。
二人があいつの目の前へと向かってきたのに出ていこうとはしない。
二人があいつの目の前を通り過ぎる。
二人の子供があいつに一切気づかすに目の前を通り過ぎる。
あいつの存在自体を一切認識せずに仲良しの子供二人はあいつの目の前を通り過ぎる。
あいつはうるんだ目でただ眺めるだけで前へと出ようとはしない。
あいつは二人の様子をひたすら涙目で見つめるだけで何もしようとしない。
あいつはただ追う。体では追わずにただ目で追う。
二人の姿をひたすら目で追う。二人の行方をあいつは自分のうるんだ瞼で震えながら
ただひたすら見つめる。
既に後ろ姿になった仲良しの二人の小さき子をひたすら眺める。
幼き子らの髪の毛、顔表情、手、脚、体全てそして聞こえる声、話声全てをあいつ体全身で
感じ必死に受け取る。
既にその姿らはあいつの目の前を通り過ぎた。
あいつは抱き締めたかった。頭を撫でたかった。あいつは頬を触りたかった。
あいつは話をしたかった。あいつはただ二人と同じ空間に浸るひと時を味わいたかった。
あいつはただ後ろ姿が遠くなる様子を呆然と眺める。
あいつはただ子供の手を握りたかった。あいつはただ子供に触れたかっただけなのに。

あいつは決して二人の前には現れなかった。
決してあいつは二人の目の前に出ることはしなかった。
だがあいつには愛おしかった。あいつには可愛かった。
既に過去であるが忘れたことはない。
いくら別れ離れになろうと忘れることはなかった。
いつまでも胸に仕舞い込んだ温かな思いでそして宝物だ。
あいつ自身のおなかを二度も痛めた最愛なる我が子だ。
忘れるはずがない。ひと時として忘れたことなどない。

あいつから遠くへと去る二人の姿を眺めながらその場にただ立ち尽くす。
とめどもなく流れる涙のしずくの流れに任せひたすら目で追う。
体は大きく震え体全身が痺れ気が遠くなりそうだった。

ふと動転する。
向こうに見えるのは過去の旦那だ。
二人を待ちかねたその人物は車の後部座席へ幼き子供らを乗せると
扉を確かめながらゆっくりと閉める。
今だ再婚はしていないとは聞いている。原因はあいつのわがままなのだが。
あいつはまたしても驚く。
あいつは一瞬涙が止まる。
手を振っている。大きく両手を交互に振っている。
あいつは後ろを振り返る。誰もいない。
まさしくあいつに向かい手を振っている。
昔の旦那は必死にあいつに向い大きく手を振っているのだ。
ただあいつに向かって。

あいつは涙が止まらない。
あいつはどうしようもなかった。
あいつはただ地面へと落ちていく涙の流れに身を任せるしかなかった。。。




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それでは又です。


読破中。
「創造する経営者」P.F.ドラッカー著。


「姑獲鳥の夏」京極夏彦著。
ようやく本日読破。
過去経験のない初めての読後感です。
他では味わえない物語ですな~。


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2008.2.11by 博多の森と山ちゃん



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