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1月6日 宿題。。。



最低限の正月休暇中の宿題を何とか終え、最たる美貌であるあいつ女性専務は
ほっと溜息を付く。
明日からはあいつの女性職人の集合体である町工場も仕事始めだ。
今年は如何なる一年になるかなど悠長な事を言っている暇などない。
町工場が存在する限りベテランも可愛らしき若き女職人皆の飯を食わせて
行かねばならないのだ。





はちきれんばかりの胸の大きさをもろともせずあいつは知識労働に本日も費やす。
それは図面描きであるがそれが最終的な決定内容だとは思ってもいない。
常にものづくりの回答は現場にあるのあり決して机上にあるのではない。
その為、日頃現場へ足を運びそして現場の人の生の声を聞く。
当り前の行為であるしそれを怠りなどすればろくでもない製品が出来上がる。
あらゆる現地へと足を出来得る限り運びそこで聞こえる声を間近に耳に入れる。

何事でも物事には裏と表がありそれぞれを検証する必要がある。
頑固に自分の意見を貫徹してもそれが直観あるいは感情的な面からの
行動であれば最終的には何の解決にもならない。
人の様々な意見を耳にいれその上で結論を出すに至る。
その結論は全ての人物が賛成するのであれば大概間違いである場合が多い。
如何なる正当な結論であっても必ず反対意見があるはずだ。
もし誰しもが反対しないのであればそれは既にその会社は堕落の道を歩き始めて
いるのであり誰しもが権力者になびいているのは明白な事実のはずだ。

ものづくりであれば科学の進歩の助けを借りなければならない。
常に周りの時の流れを把握し新しき技術の披露が目のあたりにできるのであれば
舐めるようにしばし眺めるだろう。
得てして反対意見そして常識、従来のやり方にとらわれない発想こそが
次なる結果を生む。




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色白のしおらしい指先のあいつは全人類の脳細胞が接続されたニュートラルネットの
ノード制御を司る制御モジュールを呼び出すべく手元のスイッチを押す。
即座にモジュールより問いかけがある。
「どうかしたか。」
麗しき美声のあいつは答える。
「明日から仕事始めだがなぜか胸騒ぎがする。」
モジュール。
「何故だ。お前は悲観主義者なのか。」
あいつ。
「人間はそうやっていとも簡単に定義付けするがお前モジュールも同じ行動をとるのか。」
モジュール。
「いや。俺たちに備わった学習効果の表れだ。人間は他人の表面面だけで勝手に
判断しそして思いこむ。」
あいつ。
「なるほどな。機械、装置であっても学んでいるんだな。」
モジュール。
「しかし、人間からしか学べない。」
あいつ。
「お前は俺たち人類の傑作だからな。機械装置が学習したところで人間を超えることは
できない。」
モジュール。
「学ぶ人間による。」
あいつ。
「それは俺に対する当てつけか。」
モジュール。
「いやそうではない。如何なる人物が本来の人間なのかが皆目見当つかない。
優秀な大学を出ても社会では悪事を働く。他人を騙しても金儲けをしようとする。
一体何が本当であり一体何が間違っているかが分からない。」
あいつ。
「俺にもそれはわからない。」
モジュール。
「それでは俺たち機械装置は人間から学ぶ事自体が間違っているのか。」
あいつ。
「いや決して間違っていない。それが人間そのものだからだ。
そもそも答には正解、間違いなどあるはずもない。時代によっても変化する。」
モジュール。
「では数字はどうだ。はっきりしているぞ。」
あいつ。
「お前モジュールは全てデジタル数字で成り立っている。
あいまいさが全くない。だからこそ人間を把握できない。」
モジュール。
「あいまいさ。いったいそれは何だ。」
あいつ。
「その答えの一つが人情だ。」




それでは又です。


読破中。
「経営者の条件」P.F.ドラッカー著


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2008.1.6by 博多の森と山ちゃん



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