9月17日 思い込みが思考停止の原因なのか。。。
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それは当然緊急に対応するべきであるし、責任の一端は少なからずこちら側にも有る。
私の発言により行動は開始され、結果も設置後即座に明確に目の前に映し出された。
露になった結果内容に基づき行動するのは至極当然であり誰一人として反対意見を
述べるべきではないし、又述べることは出来ない。
十二分に理解しそして我々も至極当然に行動を開始する。
それこそがものづくりの源泉であるはずだ。
熱い情熱へと繋がる未来を既に頭に思い浮かべているその事実が
ものづくりの根元に生(は)えているものだと誰が否定できようか。
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「あんたの言った通りやっても状況は少しもかわらんばい。」
「悪いが急いでその原因を調査してくれんかいな。」
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「分かりました。即座に重機を手配し調べます。」
相手側の叱責に即座に対応すべく、高所作業車、クレーンの手配を行い、我が九州は
福岡、博多の町工場の我らが職人へは状況説明そして対応方法を相談する。
私は、我らが職人へは「今回は徹底的に調べるばい。」と断言した。
確かに、自分の身から出た錆びの側面はある。
しかし、実際我が町工場がお客様と知恵を出し合い製作した傑作であるはずのある装置が
順調に稼動していなのであれば、力を込め発言したのは当たり前だろう。
それに我らが職人にしてみれば試行錯誤そして血と汗が滲み込んだ装置だ。
彼らは納得し反論ひとつせず頷くだけだった。
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「おいっ。その取入口のダクトは詰まってないや。」
と地上より5メール頭上で高所作業車のゴンドラからダクトの中を覗き込んでいる
若き職人へ大声で問い掛ける。
「詰まってませ~ん。」
その回答に私は不審を募らせる。
私はその言葉に即座に納得できず、その若き職人へ地上へ降りてくるよう大声で叫ぶ。
私は勇んで若き職人の乗ったゴンドラに自身の身を入れる。
ゴンドラは素早い速度で問題ないと指摘されたその場所へと近づく。
若き職人の手際良いレバー操作で目的地まで何ら無駄な動作なく近づけられ、
そのゴンドラは的確な位置に止まる。
止められたゴンドラより身を乗り出し自分自身の眼(まなこ)で脇目も振らずただその地点を見つめる。
どれだけの時間が経過しただろう。
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真っ先に今回の不都合の原因がそこに有ると睨んでいたのだが。
いとも簡単に裏切られる。
「では一体何が原因なんだ。。。」一人呟く。
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決して向きになっている訳ではなのだが。
「とにかく今回は取り入れ側はもちろん排気側のダクトもばらそうや。」
地上に降りた私は職人皆に指示を出し、しばらくはその経過を見守ることに。
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しかしその結果は調査前私が想定していた内容とは全く異なる。
今回の今装置の不具合と予想していた内容はことごとく覆される。
時間経過と共に増え続ける解体されたダクトの数が反対意見の正当さを裏付ける実証の数となる。
全てのダクトが解体される頃には私の脳細胞は驚きを通り越し諦めの思考を開始させる。
目の前の現実こそがこの世に存在する唯一の回答なのだ。
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思い込みであった事前の予想が、朽ち果てるべく目の前に現物と言う事実で威風堂々と
立ちふさがっている。私の思考回路はしばらく停止した。
脳細胞は活動を止めその停止時間は決して短くはなかった。
「それでは何が原因なんだ。」
作業開始する前に既に回答を得た心地であった慢心は開始後即座に打ち砕かれ
次なる究明へと行動を開始しなければならない。
ダクトに原因を求めることが出来ないのでであれば一刻も早く次なる回答を見出さねばならない。
しかし、その現実の結果に押しつぶされそうになり体が動きそうにもない。
体は動くことを一切拒否し、立ちすくんだまままるで金縛りにがんじがらめにされているかのようだ。
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ふとベテラン職人の大声が我が聴覚を刺激する。
「ここのファンのスイッチを入れて下さい。」
装置の上、地上より2.5M上で作業している職人の声で我に戻る。
即座に制御盤が設置された場所まで駆けつけ大声で叫ぶ。
「ファンのスイッチ入れるよ~。」
必ず装置、機器の動作開始スイッチを入れる場合は誰しもが必ず行う行為だ。
機器を動作開始スイッチを操作する際は大きな声で叫ぶ。
機器が動作開始することを付近にいる者たちに知らしめることはたいへん重要であり
大切な安全対策だ。
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私は確かにスイッチを入れた。
だが、吸入側そして排出側を開放されたファンからは風ひとつ起きない。
通常この大きさの電動機のファンであれば相当なる吸い込みそして吐き出しのはずだ。
ところが風の動きが全くない。
「スイッチ本当に入れとうとな。」
予想された職人の問い掛けだ。
私は制御盤の動作ランプが点灯しているのを確認し装置上にいるベテラン職人を見上げ
回答した。
「ランプはついとうばい。スイッチが入っとうのは間違いないばい。」
私は発言後考えた。それは職人も同様でしばしの沈黙がそれぞれの思考回路を
巡らしていると言う事実だ。
職人が発言する。
「カバーはずすけん、スイッチ切ってん。」
沈黙が破れる。ベテラン職人は近くにいる若き職人へ指示を出しVベルトカバーをはずし始める。
ボルト、ナットを緩め外し、黄色のカバーを外しそのファンのそばに置く。
途端に私の耳に届く。
「Vベルトが外れとうばい。それも2本共。」
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このファンは2本のVベルト駆動だ。
電動機の回転力をVベルトでファンの羽根へ伝導している。
ベルトがなければ電動機の力は一切羽根へは一切伝わらないのでファン本体は動作
するはずもない。
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「モーター動きようか見てみろうか。」と頭上の職人へ声を掛ける。
頷いた職人の動作を確認すると私は又しても大声で「スイッチ入れるよ~。」と
大声で叫ぶ。
モーターの動作は問題ないようだ。
「モーターはちゃんと回りようばい。」私の耳元に聞こえてきた。
ファンの停止ボタンを押すと私はそそくさと地上を離れ、Vベルトが外れたファンへと向かう。
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近づきながら私は何度も頷く。時間の経過が解決したという喜びの心地へ誘(いざな)う。
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付近の職人と共にベルトが外れた現象を目の前にし又しても頷く。
「今回の原因はこれやったばいな~。」
私の独り言は静かな空間を漂った。
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思い込みは恐ろしい。本人は決して気づいてはいない。
それは思考回路を停止させ偏狭な考えを導き出し一切の思考の広がりを否定する。
前提条件に否定と言う言葉が存在しないため反対意見に対し真っ向から攻撃を開始する。
感情的になることも容易でその存在が怒りそして頑固、威張ることに繋がる。
人は大きな二つの耳を折角授かっているのだから多いに活用しようではないか。
事の否定とその人物の否定は全く異なるのだから。。。
これは自分への戒めですばい。
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それでは又です。
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読破。
「笑わない数学者」森博嗣著。
今シリーズ3作目にして私は森博嗣らしさを感じるに至る。
次作も期待して既に読破中。
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読破中。
「詩的私的ジャック」森博嗣著。
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