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5月16日 敢えて苦言を呈する。。。



本日より手選別ベルトコンベアの試運転を開始した。
この簡単な構造のベルトコンベアと言えども我が町工場の力だけでは完成しない。
様々な部品で構成されておりそれぞれの会社で製作された部品を組み合わせて
初めて製品として成り立つ。






何も私も言いたくもないし又わざわざ連絡は取りたくはなかった。
しかしながら、我が町工場も常に信頼されたものづくりをやっている。
どんなものづくり工場であっても、今後改善点を見出す事ができたとしても
その時点ではあらんばかりの力を最大限出し切りものづくりを行っているはずだ。
決して曖昧、適当と言う言葉が当て嵌まる様な製品は作ってはいない。
しかし、確かに技術的、技能的には困難である場合も当然ながらあり得る。
それであったとしても、その時点ではでき得る行為は全て尽くす事は当然至極の
事柄であろう。
我が九州は福岡、博多の小さな町工場であったとしても指摘を受ける。
その時点では最善の力を出し切ったとしてもそれ以上の内容を常に求められる。

製品が出来上がったとしても試運転を何度も繰り返しそして我が町工場の皆が
腑に落ちない事には、腹をくくれる状態になるまでは我が工場から送り出せない。
そして試運転がうまくいったとしても、実際設置しそして稼動させると不具合が出る
場合も多い。
だからこそ試運転を何度も行いそして実際の稼動時での手直しでき得る限り
行わなくても良い状態まで持っていこうとする。
その設置場所が我が町工場近郊でなく、遠方であればその不具合対応の為の
交通費そして宿泊費もかなりの負担となる。
そして不具合対応からは一銭も金額は出てこないし、その対応ばかりでは
いずれ電話帳から会社名は消え去る。
実際、消え去った工場も私自身身近に見知っている。

確かにものづくりには常に納期と言う難問が降りかかる。
しかし、試運転時の不具合は自社で即座に対処可能であるが、一旦出荷したとなると
早急なる対応はままならない場合が出てくる。
そのため納期遅延の相談を行ってまで試運転を繰り返す場合も多々ある。

その不具合の内容が我が町工場の部品でなくとも同様だ。
製品を構成している部品全ての最終的な責任がどこにあるかと言うと
もちろんその製品を完成させ出荷しそして据付、試運転、実稼動立会い行った会社だ。

そうなれば当然ながらその会社は不具合が出た部品を製作した会社へ
連絡を行い苦言を呈せなければならない。
確かにその各会社での事情はあるであろう。
それは我が町工場でもあるからだ。
製作した職人のスキル。疲れ。会社内、家庭内の問題。

しかし、ものづくりは実際目の前の製品を完成させるのが仕事でありその専門家だ。
製品をその時点では完璧に完成させるのが与えられた使命であるはずだ。
常に完璧を目指すからこそ次なる改善点、改良点が見つかるのであり
そして周りからの指摘、提言を快く受けそして対応せねばならない。
それこそが技術の進歩でありそしてものづくりを行う上での必要不可欠なことであろう。

問題点はありうる。
我が町工場でも常に苦しみそしてこの不安は会社が其処にある限り拭い去れない。
お金。

確かにお金を生まない行為は会社の存在すら危うくする。
そればかりだといとも簡単に会社の存在は無いものとなる。

ものづくりをやっている以上常に技術の進歩、技能の更なる進化こそが
次なるお金を持ってこさせる手段となり得るはずだ。
それであれば今の時点、今目の前にある事に十二分に力を出し切る。
それこそがものづくりの始まりだと信じて疑わない。

だからこそ苦言を呈し更なるものづくりの進歩を求めてしまう。

今回もそうだ。
確かに日頃この製品に携わっていないと決して気づくことがない内容かも知れない。
しかしながら、自社の製品として出荷するのであればどうしても首を傾げてしまう。
その製品の専門家が今回どうしてこんな結果を生んだのか腑に落ちないのだ。
その会社の事情は至極納得できる。
これからのものづくりで最も大切である若手育成の一環であったことも理解できる。
この先果たしてものづくりを行う人材が果たしてどれだけいるのかと言う
疑問そして不安から一刻も早く全社挙げて若者への技能のバトンタッチを行っているのは
諸手を上げて賛成するし、是非今後もやるべき行為だと賞賛さえする。
我が町工場にとっても切実な課題であるしそしてものづくり業界における
難題でもあるのは周知の事実だ。
だからこそ先ずは実行させるのであり、経験させない事にはその技術はいつまで
経っても身につかない。
従来我が町工場がそうであった。
ベテラン職人は若手には決して教えない。失敗すれば二度とさせない。
見て覚えろが基本。
そのためいつまで経っても若手は見習い。
確かに自分達は過去見て覚え、技を盗んでここまで成長したと言う事実は理解できる。
しかしながら時は流れ、時代は移り変わる。

失敗しながら成長する。
失敗も良い経験なはずだ。
その若手の失敗はベテランがカバーすれば良い。
先ずはさせない事には何もできない。

常にベテランが見守りながら若手を育てる。

だからこそ苦言を呈する。
多分手直しをやって頂かなくても稼動上問題ないかも知れない。
しかし万が一と言う場合もある。
でき得る対策は全て実行せねば出荷は覚束ない。

それこそがものづくりの会社として信頼そして信用を勝ち取る大きな手段なはずだ。
会社が生きて行く上で最も重要な事項なはずだ。
僅か1件の失敗が信用、信頼をいとも簡単に崩す。
そして一旦、その信用が崩れるとなかなか元へは戻れない。

だからこそ敢えて苦言を呈した。

しかし素晴らしき会社だ。
多くを語らずとも即座に対応するとの二つ返事だった。

自分自身の成長は自分の周りに集まっている人間を見れば即座に分かると言う。
類は友を呼ぶと言うことですかな。

私もそうでありたいとです。
だからこそ敢えて苦言を呈したとです。





それでは又です。




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読破中。
「素粒子と物理法則」R.P.ファインマン、S.ワインバーグ著 小林鉄郎訳

読破中。
「家族狩り 第二部」天童荒太著



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 皆様いつもお世話になり有難うございます。
 最近腹具合が悪い。それは会社内あるいは家庭内のストレスが原因なのだろかブログあるはず。
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2007.5.16by 博多の森と山ちゃん



 

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