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2006年09月19日

9月19日 現場工事で何とかなるなんて嘘だっ!!



先日までの我が町工場の第2次現場工事。
結局最後まで終了しなかった。

誰かに言わせれば、我が町福岡も蹂躙した台風13号のせいだと言う。
しかし、私はそうは思わない。
確かに私は現場へは足を運んではいない。
実のところ既に我が九州は福岡、博多の町工場での製作のやり方で既にわかっていたのだ。




ガス溶断器使用中。


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私は確かに現場へは足を運んでいない。
しかし、第2次現場工事は恐らくスムーズには終わらないと感じていた。

我が町工場の仕事の流れは、設計から始まり製作そして現場にて据付まで行う。
そして我が町工場で製作するものは動くものが殆どのため、試運転そして実稼動まで
状況を確認させて頂く。
そして順調稼動すればその時点では終了だ。

その一連の仕事の流れで最も重視しないといけない点に仕事の組み立て方がある。
その仕事の流れでどこに重点を置くか。
それはそのものづくりの製品の内容によっては若干は異なる場合はある。

しかし、大部分の製品のものづくりで最も重視しなければならないのは実のところ現場工事だ。

ものづくりで最も時間の無駄が多く、そして予期せぬことが起こりうるのが現場工事。
そのため大概の場合現場工事で費やす費用がその物件の儲けが決まるとも言っても
過言ではない。

現場工事の際は、我が工場で仕事活動を行うとは全く異なる。
先ず、体を動かす場所が違う。
例えば、溶接姿勢一つとっても工場では下向き溶接で大丈夫な箇所が現場では
殆どが上向きでの溶接でないといけない場合が。
そして、現場ではCO2溶接機ではなくエンジンウエルダーでの溶接棒での作業となる。
溶接一つ取っても作業時間は恐らく倍は違うと思われる。

そして、いつもある作業工具がない。
あるいは、足場がなく高所の作業。
そうなると足の踏ん張る箇所が異なり、普段使用しない箇所の体の筋肉を使う。

そして時間に追われる。
得てして現場工事はライン停止時間が限られておりその時間内で終了させないと
いけない場合が多い。


そうなるとやはり現場工事をいかに早く終わらせるか。
現場工事の内容を考えながら設計し、そして製作することになる。
現場の状況を常に頭に思い浮かべながら、図面を書きそして製作することになる。
そのために必要な事。
それは事前に如何に効率よく足を運び如何に的確に現場状況を把握しておくかが鍵となる。
寸法測定。そしてお客様との事前打合せ。
そのことが最も大切なことなのだ。

今では写真と言う強い武器がある。
図面を書く際、その写真を確認しているとふと気づく点が多々出てくる。

つまり現場工事で如何に簡単に作業を終了させることができるか。
これが最も大切な事なのだ。
孫氏の言ういかにして戦わずして勝つか。
それが最も重要な点なのだ。

そして我が町工場での現場工事でも最も忌み嫌う仕事。
それは溶接作業だ。
これほど時間がかかりそして後での修正が困難な作業はない。

従来旧態依然の我が町工場の現場工事の内容。
製作もそこそこに現場へと運ぶ。
そして現場で一つ一つ考えながら仕事を進める。
そのため図面書きはそこそこで製作を開始し、寸法測定は適当。
全ては現場でどうにかなる。
最終的には現場でどうにかすれば何とかなるだろうという考えで仕事を進めていた。
そのため現場では溶接作業ばかり。
溶接時間ほど、最もものづくりで時間がかかるとわかっていても現場でひたすら溶接作業を行う。

当然、現場作業は時間がかかり徹夜作業になる事も多々あった。

しかし、その現場で何とかなるという考えは決して楽観的と言える内容ではない。
それは事前に行える仕事を全くやらず全てを現場でのただ職人の勘と腕に頼っているに
過ぎないのだ。
そして、現場で如何に飛び跳ねられるか。
そして、現場で如何に溶接が短時間でできるか。
しかし、それは職人の腕だと勘違いするだけなのだ。

そしてその現場を監督するに人間。
現場で夜遅くまで働いたのであるため自分はさぞかし働き者だと勘違いを起す。
そして誰しもが終了した後は長時間働いたため十分なる充実感に浸れるという訳だ。

その充実感が旧態依然であるし決して味わなくてよい充実感だと思えるのだが。


私の考えはその逆だ。
如何に工場で作りこみ。そして如何に現場でなるべく何もしなくて済む様に作りこむ。
そして如何に現場工事へ入る前に既に充実感を味わうか。
これこそが仕事の流れの進歩だし、ものづくりでいかに儲かるかの答えだと思っている。

つまり現場工事では如何に考えなくなくてよいか。
如何に溶接作業をなくすか。
如何に職人の腕を奮わなくて済ますか。

それこそが最も重要な点だと実のところ思っている。


どう思うかは勝手だ。
しかし、ものづくりも儲けなければならない。
短期間で物事をこなし、次なる製品へのものづくりへと向かわなければならない。
そして何かしら毎日進歩がなければものづくりとは言えないはずだ。


しかし、それはあくまでも一つの結論であるしなかなか長年やって来た方法を変えるのは難しい。
それには進歩がない。
常に変化させる必要がある。


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私は町工場にある、あるイメージを何とか変化させることができないかと思っている。
それは3Kと言う言葉はもちろんある。
それ以外にある常に職人に付き纏う言葉。
それに身近に感じている言葉。

頑固。人の話を聞かない。威張る。そしてすぐに怒る。

実のところこの言葉にあてる人物はごく身近に存在する。
私はその人物は果たして楽しく仕事ができるのだろうか。
どうせやるなら楽しく物事を行えば良いのにと常日頃思っている。

あの堀場製作所の今は会長の方が昔からおっしゃっている。
楽しく仕事をすれば、苦痛だと思って仕事するより数倍は仕事ははかどるし
実際科学的にも証明されていると。

私は決してその人物を変えよう思っているわけではない。
そんなことはできるはずもない。
それは先ずは自分ひとりが変われば良いと思っている。
自分一人が楽しければ良いではないかと思っている。
そんなこと人に強制したところどうにかなるわけではない。
それは人それぞれの人生があるのだから。

しかし、ものづくりは若者に人気がない。
IT産業は人気がある。
その理由は何であるか。
私なりに感じている点がある。
1.儲からない。
2.イメージが暗い。悪い。
3.旧態以前で仕事のやり方に進歩が感じられない。
4.きつそうだ。汚い。

しかし、IT産業であっても全ての会社が儲かっているはずもない。
そして仕事内容も決して楽ではないはずだ。

しかしながら、夢、希望そして将来性を感じているのは書くまでもないであろう。

これから少子化へ向かい若者が減っていく。
若者がものづくりへ目を向けなければやがて町工場は衰退の一途であろう。

今現在私達ものづくりに携わっている者にとってやるべき事は他人への批判ではないはずだ。
ものづくりの従来のイメージを如何に打破するか。
ものづくりには将来への夢と希望が如何に満ち溢れているか。
それを大きくアピールし、批判の前に魅力ある生き生きとしたイメージヘと変えることができるか。
それこそが自分達のやるべき事でありそして当然やらねばならない事であろう。

それは困難だ。
毎日納期に追われ。
仕事がない場合には必死に仕事を探し回る。
辛いしそしてきつい。

競争は激しくそして儲からない。
毎日が競争だ。

そんな中どうして楽しく仕事がやれようか。
どうして笑顔で仕事がやれるのか。


その答えは何でしょうか。
私はただ毎日毎日力の限りものづくりをやるだけだと思っている。
決して結論などない。
結論がないのが私は答えだと思ってる。

その曖昧さこそがそれぞれの結論であるし、人それぞれ違うのは当たり前だ。

魅力あるものづくり。
それには進歩。そして人にはない発想。
目に見えない部分での努力。そして想像力。
従来ないものづくりの方法。販売方法。
アイデア。そして販売。

嘆く前に捜せばいくらでもやる事はあるはずだ。

IT産業でも製造業でも商売の本筋はかわりません。
根底にある夢と希望。
その訴える力の違いが魅力の差ではないでしょうか。
では一体ものづくりの魅力とは何でしょう。
私は我が町工場の職人の後ろ姿が結論だと思うとります。

さあこれからもひたすら創造力を鍛えそして他では見られない発想ができるよう
自分自身を鍛えるのだ~。
そして常に進歩そして変化し続けるのだ~。

本日はこれで文章はおしまいですばい。
こんな乱文長文最後まで読んで頂いたのであれば私はたいそうな幸せ者ですばい。
有難う御座います。

最後に写真を。





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台風の説明については次回より順を追って書いていこうかななんて思うとります。

それでは又です。





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2006.9.19by 博多の森と山ちゃん